新緑の安倍奥を満喫
例年この時期に、山で亡くなった友人を偲んで追悼登山をしています。梅雨入りの季節に登山を計画するのはいささか無謀のように思われますが、意外にも雨に降られたことがありません。今年は、安倍川の源流部にある安倍峠から大笹の頭まで、いくつかのピークを登下降して広葉樹林の静かな山歩きとなりました。
標高1488mの安倍峠、武田信玄が駿河に侵攻した際に梅ヶ島の金山も武田領となりました。金山から産出した金はこの峠を越えて甲府に送られたものと思われます。
安倍峠からバラの段まではかなりの急な登りとまります。時折見える富士山に癒されながら南下を続けると、やがてなだらかな地形となり山上の楽園と思える風景に登りの疲れも忘れます。
身延側に下った尾根で見かけたヌタ場。この山域は登下降が続くせいか、いつ来ても登山者は少なく、落ち着いた山歩きが楽しめます。
登り始めた頃は富士山の頂上には笠雲がかかっていましたが、いつしか雲が消えて青空が広がっていました。今年の雪解けは早いようで、ほとんど残雪が見られません。稜線には身延側にガレが何か所か発生しており、登山道を侵食しています。富士山の写真はこのガレ場から撮ったものです。
夏空を思わせる青空に立ち枯れた大木が屹立していました。梅雨なのが信じられない光景です。
追悼する側も年々高齢化が進んでいますので、いつまでこの行事が続けられるか判りませんが、体力が続く限り、故人を偲んでの山歩きを続けたいと思います。
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