海外協力隊、バングラから一時撤収
バングラデシュで活動する、国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊とシニアボランティアが22日までに同国から撤退したことが明らかになりました。
社会インフラの整備が遅れているバングラデシュには、昨年10月時点で68人の隊員が活動していましたが今月1日のイタリアレストラン襲撃事件で7名の犠牲者を出し、治安が悪化したことから順次帰国していました。そして最後まで現地にとどまった8名も22日に帰国したものです。
この事件の余波で、バングラデシュ政府が7月下旬に予定していた日本の政府開発援助(ODA)による総事業費が7000億円に上る最新鋭石炭火力発電所建設など大型プロジェクトの最終入札を延期する決定をしており、同国のインフラ整備が大きく立ち遅れる見込みです。
このような開発援助の停滞はテロリストにとっては思うつぼかも知れませんが、隊員は格好の標的とされてしまうので現地での安全が確保できない以上仕方ありません。早期に同国自身の手で、隊員たちの安全を確保する体制を整えてくれるのを待つしかありません。
衣食足りて礼節を知るとの言葉がありますが、どんな高邁な主張よりも人々が安心して暮らせる環境を実現することが最優先だと思います。
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