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2016年9月 2日 (金)

海自新型ミサイルのナゼ?

先月31日、防衛省の平成29年度概算要求が公表されました。この中に、先日話題になった12式地対艦ミサイルの射程延伸型の開発がありましたが、それ以上に目を引いたのが新型艦対空ミサイルの開発です。これは以前にも記事にしましたが、海自の要求でAAM-4空対空ミサイルを艦載型に転用したXRIM-4と言う対空ミサイルがありました。AAM-4は敵機目がけて発射すれば、ミサイルのレーダーで相手を捉えて命中する大変性能の優れたミサイルで、当然XRIM-4もそれなりに仕上がったのですが、何故か海自は米国製の命中するまでレーダーで追いかける方式のミサイルを採用して、XRIM-4はお蔵入りとなりました。

ところが、このミサイルに陸自が目をつけ03式中SAM改として復活させたのです。中SAMと言うのは中距離対空ミサイルの略語です。この時の記事はこちらです。↓

 http://himajin.cocolog-enshu.com/club/2015/11/post-4254.html

ところが、ところが、一旦は見切りを付けたはずの海自が何とこの03式中SAM改を艦載型として採用しようと言うのが今回の開発計画です。

Sam

03式中SAM改の発射試験 防衛省の資料より

Sam_2

03式中SAM改の拡大写真

Photo

新艦対空ミサイルの運用イメージです。 防衛省の資料より


Photo_2

ミサイルの拡大図。どう見ても2枚目の写真にそっくりです。

対空ミサイルの場合、相手を常にレーダーで追いかけて命中させるのをSARH方式、ミサイルが単独で相手を捉えて命中するのがARH方式と言いますが、ARH方式の場合は相手を狙って発射すれば、次の目標に移ることができますが、SARH方式の場合は命中するまで相手を捉え続けなければなりません。この場合、一度に相手できる目標が限られるので、対処可能な数以上で攻撃されるとお手上げになってしまいます。また、地球は丸いので遠くを低空で飛行する目標にはレーダーを当てることができません。

今更ながらですが、海自が何故ここに来て恥をさらしてXRIM-4を見直さなければならなかったかが窺えます。当然このことは当時から判っていたことなので、海自の見通しの甘さは非難されてしかるべきです。ただいずれにしても空自のAAM-4、陸自の中SAM改、海自の新型SAMがファミリー化される訳で、部品の共通化によってコストダウンが望めます。厳しい予算の中、これは喜ばしい限りです。

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コメント

03式中距離地対空誘導弾(改)ことXrim-4はNATOのESSM改良型に提案し、上手く進んでいるのかも知れません。
秋月型でESSMが射程距離の問題で、FCS3能力を十分に発揮できない問題もあるので、頭を下げてでも欲しくなったのでは?今までの経緯がどうであれ、いい事ではないですか。

投稿: BL17 | 2016年9月 3日 (土) 07時17分

BL17 さん、コメントありがとうございます。

結果オーライなのですが、海自が技本に対して行った背信行為に技本は相当頭に来たと聞いていますので、よく受けた(受ける)ものだと感心しています。

技本としてはXRIM-4の再登場ではなく、中SAM改の転用だとして大人の対応をしたのではと推測します。

投稿: 雨辰 | 2016年9月 3日 (土) 07時52分

別にSAMがARHである必要はない。そもそも命中率が高くないといけない艦対空ミサイルにARHなんてつけたら外しまくりでしょ。相手はでかい戦闘機じゃなくてミサイルなんだから。できればARH複合にしてほしいけどねシースキマー対策で。

投稿: | 2017年6月 3日 (土) 12時54分

投稿: | 2017年6月 3日 (土) 12時54分さん、コメントありがとうございます。

>そもそも命中率が高くないといけない艦対空ミサイルにARHなんてつけたら外しまくりでしょ

う~ん、どうなんでしょう。ただ、AAM-4のシーカーを搭載した03式中SAM改はホワイトサンズでの実射実験で巡航ミサイルに見立てた標的を10機中全機を撃墜、内1機は超音速標的だったと言う話ですし、対艦ミサイル自身がAAMに比べて大型の機体ですから、対処可能の見通しがあるのではないかと思います。

またSARH方式のESSMは同時対処可能なのが3目標に限られますが、ARHではイルミネーターによる最終誘導が不要なので、より多くの目標に対処できる利点があります。それらを考慮した結果ではないでしょうか。

投稿: 雨辰 | 2017年6月 3日 (土) 20時33分

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