« 北朝鮮がノドン3発を日本海に着弾 | トップページ | 3連休の空模様が心配 »

2016年9月 7日 (水)

北朝鮮のミサイルは長距離用スカッドか

5日に発射された北朝鮮の弾道ミサイルの映像が公開されましたが、新たな疑問を呼んでいます。当初、飛距離から発射されたのはノドンと見られていました。しかし、公開された映像を見ると、ミサイルを発射した移動式発射車両が8輪でした。過去の軍事パレードの映像で、スカッドミサイルの発射車両は8輪、ノドンの発射車両は10輪であることが判っています。

ちなみにノドンの重量は16.25トンなので、車両の重量を10トンと仮定すれば合計で26.25トンとなり、1輪当たりの負荷重量は2.63トンとなります。一方スカッドD型の重量は6.5トンですが、射程は700Kmです。今回のミサイルは約1000Kmを飛んでいることから、射程を延長したスカッドERではないかと見られています。スカッドERの諸元は明らかになっていませんが、燃料を増加しているので重量は10トン前後ではないかと推測します。

ミサイル本体が10トンで、発射車両が10トンとすると合計で20トン、これを8輪で割ると2.5トンとなり、ノドンの2.63トンとかなり近い値となります。車輪の数と推定される重量から見るとどうやらスカッドERの可能性が高いのではないかと思われます。

北朝鮮は既に我が国全域を射程に捉えるノドンを200発以上配備していると言われています。ならば、射程が重なるスカッドERを保有することは意味がないようにも思えます。では、何故わざわざスカッドERを開発したのでしょう。恐らく、ノドンの戦略的意味が無くなってしまったからではないでしょうか。

かつてテポドンが日本列島を飛び越えた際には、国内は大騒ぎになりました。この事態を受けて空自は弾道ミサイル用のPAC-3を導入し、海自はSM-3を導入して一応の迎撃態勢を整えました。つまり、ノドンによる脅しの効果が薄れてしまったのです。ではノドンが他の目標をターゲットにできるかと言えば沖縄には届きますが、グアムに全く届きません。言わば、無用の長物となってしまったのです。

北朝鮮としては対日本用には小型でコストの安い?スカッドERで十分と判断し、米軍用には射程の長い新型固体燃料ミサイルを配備しようと方向転換をしたのではないかと考えます。ただ、折角配備したノドンをそのまま廃棄するのではもったいないので、時折デモンストレーションと訓練目的で発射しているのかも知れません。

P8060057r16

弾道ミサイル迎撃用のPC-3発射機です。

|

« 北朝鮮がノドン3発を日本海に着弾 | トップページ | 3連休の空模様が心配 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/171584/64169786

この記事へのトラックバック一覧です: 北朝鮮のミサイルは長距離用スカッドか:

« 北朝鮮がノドン3発を日本海に着弾 | トップページ | 3連休の空模様が心配 »