SM-6で中距離弾道弾の迎撃に成功
今月14日、米国はFTM-27ステラークロスボウ実験を実施、イージス艦ジョン ポール・ジェーンズからSM-6ミサイル2発を発射して中距離弾道弾に見立てた標的の迎撃に成功しました。
SM-6は海上自衛隊も導入している艦対空ミサイルのSM-2の発展型で、SM-2が母艦からのレーダー電波の誘導を受けて目標を追尾するのに対し、空対空ミサイルの弾頭を転用したレーダーで相手を補足するアクティブ・レーダー・ホーミングタイプのミサイルです。
SM-2は航空機や巡航ミサイルに対処するもので、弾道ミサイルはSM-3が受け持っていましたが、SM-6はそのどちらにも対応できることになります。SM-2の最大射高20Km以上、射程170Km以上に対し、SM-6は最大射高30Km以上、最大射程370Km以上と倍以上の迎撃能力を備えています。
将来的には我が国もSM-6を導入するのではないかと思われますが、現時点ではイージスシステムベースライン9・C1が必要とされ、最新型でベースライン7を搭載している海自のイージス艦のイージスシステムはSM-6に適合していません。今後建造予定の新型イージス艦からSM-6を搭載するのではないかと思われますが、実現すればイージス艦1隻でSM-3とSM-6の2段構えでのミサイル迎撃態勢を取ることも考えられますので、防衛力の向上に寄与するものと思われます。
向かって左側がイージス艦あしがらで、イージスシステムベースライン7を搭載しています。
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