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2017年1月24日 (火)

数字の読めないトランプ大統領

史上最低の大統領と判断せざるをトランプ大統領が、早速TPP協定離脱の大統領令に署名して現在のTPP協定を無効にしてしまいました。TPP協定は加盟国が多大な時間と労力をかけて交渉し、なんとか調印にこぎつけた多国間協定ですが、国内で何の審議もしないまま、いきなり協定の破棄に等しい離脱をすることは、これらの国を侮辱する大変非礼な行為です。

理由として貿易収支の赤字や失業率の増大を挙げていますが、これらの全てが事実でなく、トランプという一人の老人の思い込みによるもので、この老人の暴走を止めることのできない米国の政治機構も困ったものです。

トランプ氏はNAFTAに代表される自由貿易によって米国の失業者が増大したと言っていますが、これは大変な嘘です。

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表は米国の失業率を年別に表したものです。NAFTAの発効が1994年ですから、もしそうであるなら、失業率は上がり続けているはずですが、実際は全く逆で、2000年まで下がり続けました。その後増減しますが、6%を超えることはありませんでした。失業率が大きく跳ね上がるのは2008年のリーマンショック以降ですが、それも2010年をピークに下がり続けています。

トランプ氏の主張とは異なり、貿易額と失業率はリンクしていないのは明らかです。失業率の増減は米国国内の産業構造の変化によるものであり、産業構造を製造業からサービス産業に軸足を移した米国の国内事情によるものです。製造業が軽んじられ、マネーゲームが過熱する過程で2008年にリーマンショックが発生しましたが、その結果として失業率が増大したのが上のグラフからも読み取れます。

トランプ氏を実業家と評価する論調がありますが、単純に輸出を善、輸入を悪としか見ることのできない思い込み老人でしかないことが明らかです。彼は日本に対しても名指しで米国製品の輸入に不公平な扱いをしているとしていますが、日米間で特別な障壁があるのなら具体的な事実を指摘をして欲しいものです。トランプ氏の不当な要求に対しては臆することなく正論で対抗するのが良作で、TPPに関しても米国抜きで再構築するべきではないでしょうか。

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コメント

オーストラリアとニュージーランドが米国抜きでのTPP実現を提唱し始めました。自由貿易による経済の活性化を図るのがTPPの目的で、自国産業製品の輸出を安定的に成長させたいのは各国共通の願いですから、早期実現が望ましいと思います。

投稿: 雨辰 | 2017年1月25日 (水) 06時33分

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