米軍がF-15C戦闘機の退役を検討
米空軍が現在運用中の戦闘機はF-22、F-35A、F-15C/D、F-15E、F-16Cですが、この内、最も採用が古いF-15C/D戦闘機約200機の退役を検討しているとCNNが伝えました。世界最強とされるF-22があまりの高額になってしまったことから生産が打ち切られ、米軍はF-15を2040年まで使い続ける構想を持っていましたが、どうやら一番の敵はやはり予算だったようです。
航空自衛隊のF-15J戦闘機、F-15Cと同等の機体です。
F-15C/Dを退役させる原因は維持費の高さです。飛行機を飛ばすと、燃料費以外にも機体の点検や部品の交換で費用が発生します。米国では飛行時間当たりの費用を各機種ごとに公表しているようで、ネットで調べることができました。
それによれば一番高いのはF-22で、1時間当たりの費用は68362ドルで日本円にして約786万円です。次に高いのがF-15Cで、41921ドル、約482万円です。F-16Cは22514ドル、約259万円と少し安く、F-35Aは32554ドル、約374万円です。
では今から2040年までにかかる費用を計算すると、年間の飛行時間を200時間としてF-22が377億円、F-15Cが231億円、F-16Cが124億円、F-35Aが180億円となります。F-15Cが200機分で4兆6200億円ですが、これを全てF-35Aにすれば3兆6000億円で済みますので、差し引き1兆円、一年あたり420億円近い節約になります。
トランプ政権になり軍事費の増額が叫ばれていますが、その原資をどうするのか、議会承認をどうするのか国防省も頭が痛いところです。少しでも経費を節約しようとの観点から出た話だとは思いますが、もし実施されれば嘉手納基地の50機が退役することになります。果たしてどうなりますか。
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