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2017年3月14日 (火)

産経新聞が北朝鮮対抗策

先日核開発と弾道ミサイルの開発に、国を挙げて邁進する北朝鮮への対抗策について記事にしましたが、同様の観点から産経新聞が記事を書きました。しかし、・・・・。

http://www.sankei.com/premium/news/170313/prm1703130005-n1.html

以下引用です。

巡航ミサイルを発射できる原子力潜水艦の購入をトランプ米政権に持ちかけたらいい。米国の軍事産業振興と雇用の拡大は確実なわけで、トランプ政権は飛びついてくるはずだ。

そこで敵地攻撃の具体的な検討に入る。航続距離の長い爆撃機から精密誘導兵器を投下・投射する方法もあるが、中朝がハリネズミのように対空ミサイルで武装していることを踏まえると賢明な選択ではない。やはり、航続距離が長く、攻撃すべき地点をピンポイントで狙える巡航ミサイルが望ましい。具体的には米軍の「トマホーク」だ。

通常動力型潜水艦は空気の入れ替えのため定期的に浮上しなければならず、中朝に行動を容易に把握されてしまう恐れがある。また、燃料補給などのため母港に帰投する機会も多く、作戦が思い通りに展開できないといった制限がかかる。しかし、原潜ならばこうした心配はない。

どうも論理が乱暴です。原子力潜水艦は米国の核抑止力の中核をなしている装備です。その重要な装備を同盟国とは言え易々と他国に売り渡すとは考えにくい話です。もし、そんな気があるのであればオーストラリアの次期潜水艦検討時に手を挙げている筈です。

「対空ミサイルで武装していることを踏まえると賢明な選択ではない」と言っておいてトマホークを選択するのは意味が判りません。トマホークは航続距離が長いのが特徴の一つですが、それはターボジェットエンジンを搭載した有翼の亜音速ミサイルだからです。このため、記事が指摘しているように地上レーダーや航空機から容易に発見されてしまいます。つまりレーダー網を設置した相手には着弾させるのが極めて困難ですから、抑止力にはなりません。

また、燃料補給の観点から原潜を選定していますが、乗員をいつまでも狭い艦内に閉じ込めておく訳にはいきませんので、定期的に上陸させて休養させなければなりませんし、食料などの生活物資の補給も必要です。

以上の観点から、抑止力としての原潜保有は意味がありません。

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