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2017年3月 9日 (木)

北朝鮮への対抗策

北朝鮮がノドンER(ノドン射程延伸型)とみられる弾道ミサイルを、漁船が操業中の我が国EEZ(排他的経済水域)内に3発着水させると言う暴挙を再び繰り返しました。これに対して政府は強く抗議するとしましたが、実際北朝鮮は馬耳東風と受け流して、何の効果も期待できないのが現実です。では、我が国として何かできることはないかと言うと、ないこともありません。

政府がたびたび口にする敵基地攻撃能力です。現在我が国が保有しているF-2戦闘機からの爆弾投下や潜水艦からの対艦ミサイルによる地上攻撃も理論的には可能ですが、人的被害が発生する可能性があり、万一捕虜などが発生した場合は、政治的に大きなカードを与えることになりかねません。ではどうするか?それはSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の保有です。

現在、我が国は弾道ミサイルを保有していません。仮に保有しても自衛隊の基地は限られていることから、相手の攻撃目標とされてしまいますし、それによって周辺住民の強い反対が予想されます。一方潜水艦の場合は、一旦海面の下に潜ってしまえば相手に探知されません。哨戒機を保有していれば探知できなくもありませんが、北朝鮮は保有しておらず、探知能力はありません。

Slbm_2


小さな円の直径が1500Km、大きな円が2000Kmです。中国の最初のSLBMのJL-1(巨浪1号)の射程が1700Km~2500Kmとされていますので、同程度の能力を持ったSLBMを開発すれば、この円の中から北朝鮮を攻撃できることになります。

ただ、そんなに簡単に弾道ミサイルを、それもSLBMを開発できるのかと言った疑問があるかと思いますが、実は既存の技術を元にすればそんなに難しいことではなさそうです。

Jl1m22


JL-1と我が国の固体燃料ロケットであるミューロケット2段目に使われたM-22ロケットの大きさの比較です。JL-1は全長10.7m、直径1.4m、重量14.7トンの2段式固体燃料ミサイルです。一方M-22は全長8.9m、直径1.41m、重量11トンと非常に似通った大きさとなっています。ミサイルの場合、射程などの能力は搭載燃料=機体寸法に比例しますので、M-22をベースにミサイルを開発すればほぼJL-1に相当するミサイルになりそうです。但し、M-22は衛星打ち上げ用のロケットですから、これをこのまま使うと言う訳にはいかないでしょうが、相当部分の技術は転用できそうです。

Slbm_5

SLBMを搭載した潜水艦のレイアウトです。通常艦橋の後部に垂直に立てた形で格納し、海中から垂直に発射します。ただし、我が国場合は、相手からの反撃を心配せずに発射できますので、既存の技術だけで発射できる浮上発射方式で十分です。

まあ、実のところ、こんなものを作っても通常弾頭の破壊力と命中精度から見て大した戦果は期待できないだろうとは思われますが、一方的に攻撃して来る相手に対して何も打つ手がないのかと問われれば、こんなことぐらいはできそうだと言うお話です。

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