イスラエルが実戦で地上発射ミサイルを撃墜
アラブ諸国に囲まれ、臨戦態勢にあるイスラエルはロケット弾攻撃や弾道ミサイルに備えて迎撃システムを構築しており、ロケット弾による攻撃に対しては既にアイアン・ドームシステムで、ロケット弾の大量攻撃に対しての迎撃を実践済みです。アイアン・ドームシステムは全長3m、重量90Kgのタミル対空ミサイルを使用しています。弾道ミサイルに対してはアローシステムで全長7m、重量1300Kgのアロー2ミサイルとアロー3ミサイルを使用します。アロー2は大気圏内、アロー3は大気圏外用ですが、これまで実戦での使用はありませんでした。
ところが、BBCがイスラエルの報道を引用して伝えるところでは、シリアが発射した地対空ミサイルをアロー2で迎撃したとのことです。 ↓
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-39302416
詳細は不明ですが、イスラエル機がシリア領内のIS陣地を攻撃した帰途に、シリア内から地対空ミサイルの発射を受け、逆にこれをアロー2ミサイルで迎撃したもので、最初の実戦での使用と考えられます。
我が国では空対地ミサイルに対してはPAC-2や03式中距離地対空誘導弾(中SAM)で対処することになっていますが、類似の能力を持つアロー2が実戦での有効性を確認したことは、大きな意義があると考えます。
中SAM改(中SAMの改良型)の発射試験 (出典:防衛省)
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