東北地方の城と桜紀行9日目 ~関東の城~
今朝は三国トンネルを抜けて関東に入りました。今日の目的地は大河ドラマ真田丸で一躍クローズアップされた沼田城です。沼田には尾瀬の登山で何回も来ていますが、沼田に城があったことは知りませんでした。
沼田城本丸跡。沼田城は真田が攻略した後、城主となった長男信之の時代に、関東以北において江戸城以外ではここだけになる5層の天守を持った大城郭を築造しました。しかし、5代信利の時に改易となり、徹底的に破却されて城としての機能を失ってしまいました。後方の社があるところが天守があった場所ですが、石垣が全く残っておらず、案内板がなければ、そのような場所とは気が付きません。
発掘により地中から見つかった石垣。ここに2重櫓が建っていました。現在は御殿桜と呼ばれる古木が立っています。
石垣に食い込むように生えている御殿桜。良く見ると地中から見つかった石垣とは積み方が違うように見えます。
城内から真田が沼田城を攻略する前に奪取した名胡桃(なぐるみ)城方面が見えますが、そこまでの予定をしていませんでしたが、立ち寄った温泉の帰路が丁度名胡桃城跡の正面にあったので、急遽立ち寄ることにしました。
武田流の城造りの特徴である馬出し。中央の草の生えていない部分です。本来はマッシュルーム状の形ですが、発掘の事情なのか、少し変形していました。
三郭(さんのくるわ)と二郭(にのくるわ)をつなぐ土橋。幟が上がっているのが駐車場がある般若郭(はんにゃくるわ)で、館があった所です。
本郭(ほんくるわ)にある名胡桃城跡の石碑。碑文は徳富蘇峰によるものです。本郭の建物の配置については判っていないようです。本郭の後ろには更に防御用の「ささ郭」があり、まさに鉄壁の守りでした。
ここまで来たので以前から気になっていた「のぼうの城」、忍城(おし)にも立ち寄ってみることにしました。
復元された御三階櫓。本丸付近はかつて野球場が作られたことがあり、当時の遺構はほとんど残されていません。御三階櫓があったことは事実ですが、規模や位置については手掛かりがないようです。
諏訪神社に残る土塁跡。道路で断ち切られたため、断面の形状が良く解ります。
水城公園にある盛り土。土塁跡ではないかと思われますが、何の表示もされておらず、真偽はのほどは判りません。
映画、「のぼうの城」で注目を浴びた城だったので、大変期待して行ったのですが、あまりの変貌ぶりに言葉がありませんでした。明治期まで残った名城だったのですが、主要な部分が全く残っていないとは思ってもみませんでした。各地の城にはそれぞれに事情があって、今日に至っているのですが、ここまで徹底的に破壊されてしまった城は初めてで、大変ショックでした。
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