昨年度のスクランブルは過去最多の1168回
13日、防衛省は平成28年度の国籍不明機に対する緊急発進(スクランブル)の回数が過去最多の1168回だったと発表しました。国別では中国機が851回、ロシア機が301回で圧倒的に中国機へのスクランブルが多かったことが判ります。その他では台湾機が8回で、北朝鮮機は0回でした。
年度別のスクランブル回数です。 (出典:防衛省)
冷戦終結後は回数が激減し、平成16年度はわずか141回しかありませんでしたが、中国の海洋進出に合わせてスクランブルの回数が増えて来たことが見て取れます。
北から地図で赤丸で示した地点に千歳、三沢、百里、小松、築城、入田原、那覇の7基地に戦闘機部隊を12飛行隊、260機ほど配備しています。ところで、図をよく見ると千歳と三沢、築城と入田原が近い距離にありますが、百里・小松・那覇はかなり離れた場所にあります。
有事の際は、まずレーダーサイトと航空基地が最初の攻撃目標になるのが軍事の常識ですが、元々少ない航空基地が攻撃を受けてしまうと相手の航空機を防ぐことができなくなってしまいます。そのような事態に備えて、青い丸で示した地点にあらかじめ増援用の戦闘機を配置しておき、現在第一線でスクランブルに当たっている、これらの基地に応援に駆け付けるようにしてはどうかと言うのが、私の提案です。
神戸空港や奄美空港は現在は民間の飛行場ですから地元の同意を得る必要がありますが、特に小松基地は守備範囲が広く、もし一時的にでも基地が仕えない状態になれば、京阪神や中京地区の防空に大きな穴が生じてしまいます。不安感をあおる訳ではありませんが、朝鮮半島危機が噂される昨今だからこそ、我が国の安全保障体制について考えてみることが必要ではないかと思います。
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