クニマスが秋田県に里帰り
2010年に約70年ぶりに山梨県の西湖(さいこ)で確認された淡水魚「クニマス」の成魚10匹が10日、北秋田市の県水産振興センター「内水面試験池」に到着しました。秋田県では将来的に田沢湖にクニマスを復活させる「田沢湖再生クニマス里帰りプロジェクト」を進めており、3月末に山梨県と「クニマス貸与に関する覚書」を締結しており、今回の里帰りはこの覚書によるものです。
クニマスは田沢湖の固有種でしたが、戦前に発電目的で強酸性の河川の水を導入したことにより、絶滅してしまいました。河川の導入前、絶滅を危惧した関係者がいくつかの湖にクニマスの受精卵を送りましたが、定着が確認できないままクニマスは絶滅してしまいました。
時は流れ、クニマスの絵の制作を依頼された東京海洋大学の客員准教授の「さかなクン」が、作画の参考にと西湖から近縁種のヒメマスを取り寄せたところ、クニマスに良く似た固体が混じっていたことから、クニマスではないかと直感し、詳しく調べたところ幻のクニマスであることが確認されました。
田沢湖町の某所に掲げられているさかなクンによるクニマスのイラストです。5年前にこのイラストを見た時、こんな日が来ればいいなあと思いましたが、こんなに早く実現して感激もひとしおです。
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