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2017年5月31日 (水)

米国がICBM迎撃実験に成功

本日、米国ミサイル防衛局はGBIによるICBM標的の迎撃に成功したと発表しました。これはマーシャル諸島から発射されたICBMを想定した標的を、カリフォルニア州のヴァンデンバーグ空軍基地から発射したGBIミサイルで迎撃する実験で、これまでIRBM標的では迎撃に成功していましたが、ICBM標的での迎撃は初めてです。

弾道ミサイルの迎撃ミサイルはSM-3が知られていますが、SM-3の迎撃体はスラスターと呼ばれる姿勢誘導装置に固体燃料を使っています。これに対してGBI CE2 ミサイルはスラスターに液体燃料を使い、高速のミサイルに対応できるようにしたものです。

一般にIRBMの突入速度はおよそ4Km/秒なのに対して、ICBMはおよそ7Km/秒と人工衛星に近い速度で、それだけ迎撃することは難しくなりますが、今回迎撃実験に成功したことはGBIシステムの有効性を実証したことになり、大きな成果と言えます。

なお、IRBM対応とされるSM-3ですが、2008年2月にはブロック1Aながら有害な燃料を積んだまま大気圏に突入しようとしていた米国の偵察衛星USA-193を、太平洋上高度247kmで撃墜することに成功しています。米国ミサイル防衛局は本日、SM-3ブロック2Aによる迎撃実験も行う予定となっていますが、今のところ実験が行われたとの報道はありません。

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