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2017年5月25日 (木)

旧宮家復活のナンセンス

日本会議が女性宮家論をぶっ潰せと怪気炎を上げていますが、物事の本質を見ない愚かな集団としか見えません。国民の多数が皇室の安定的な存続を望んでおり、そのためには女性宮家、女性天皇を認めることを容認しています。これは現在の皇室の状況を客観的に見れば、至極当然の結論です。

しかし、頑なに男系天皇に固執する勢力は、旧宮家の復活によって男性皇族を増やせば、難局を切り抜けられると主張していますが、大きな誤りです。特に竹田家は明治天皇の第6皇女昌子内親王を妃とした竹田宮恒久王を初代当主としていますが、これこそ女系宮家の家系そのもので、自分たちが否定する女性宮家を是認することになります。

そもそも、旧宮家の11家は、すべて室町時代以来続く世襲親王家の伏見宮家の男系子孫にあたり、現皇室と旧皇族の男系での共通の先祖は、伏見宮貞成親王(1372~1456)まで遡ります。旧皇族の各家は、いずれも明治維新前後の時期に、伏見宮家の第19代貞敬親王及び第20代・第23代邦家親王の王子が還俗して、宮家を創設もしくは継嗣のいない宮家を相続して創立されたもので、天皇家とは20代以上離れた存在でしかありません。

20代がどれほどかけ離れているか計算してみると、伏見宮貞成親王のDNAは1/105万しか受け継がれていません。世間では4代、5代離れれば一般には遠縁と言いますが、20代も離れれば誰も親戚とは言いません。つまり、旧宮家を皇族とするのは大いなる虚構に過ぎないのです。

私の身近にも有名人と姻戚関係に当たる人がいますので、祖先を辿ればどこかで皇室に辿り着く人は、世間には恐らく五万といるのではないかと思われます。600年以上も遡らなければ辿り着けない家系をありがたがるよりも、天皇の直系の子や孫が宮家を起こす方がよっぽど合理性があり、国民に幅広く受け入れられます。

天皇が広く国民から敬愛され、支持されているのは、その長く続いた血統によるからではありません。皇居に鎮座するのではなく、災害時には寸刻をおかず被災者を見舞われる姿を数多く見て、その在り様が天皇としてふさわしいと感じているからです。

このような天皇の姿を間近に見て育った子や孫であるならば、例え女性であっても、その立場を継ぐことに異論は起きないと思いますが、600年前の天皇の子孫とされる男性が、ある日突然天皇になると言われても、素直に受け入れられるとは思いません。皇室の安定的な存在を損ねかねない、偏狭な男系天皇論者こそ御免です。

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野に咲く花には男系も女系もありません。次の年にまた美しく咲くのみです。

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