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2017年6月14日 (水)

防衛装備庁が研究委託を海外にも広げる方針 

防衛装備庁は、民間が開発した技術を将来的に防衛装備品に応用するために、「安全保障技術研究推進制度」を設けて基礎技術の研究を公募しています。これに対して科学者の代表機関・日本学術会議は「軍事研究に当たり、学術の健全な発展という見地から問題が多い」との声明を出しています。

大学の中には明確に応募への参加を否定するところもありますが、文教予算の削減が続く中、外部からの研究費の援助は研究者にとっては魅力であり、基礎研究に限れば必ずしも軍事目的に利用される訳ではないとの見方もあります。

このように国内での参加に様々な声があることから、現在は国内に限っている委託先を海外の大学や企業に広げることについて検討を始めたと言うものです。防衛装備庁は米軍が海外の研究者に研究資金を出している実態を踏まえて、海外を含めた幅広い参加が可能な制度にしたいとしています。

我が国もやっとここまで来たかと言うのが率直な感想です。学術会議のメンバーがどのような想定をしているのかは判りませんが、研究成果は外部に発表可能となっていますので、兵器に直結するような要素が含まれることはあり得ません。そんなことをすれば相手の為に手の内を全てさらけ出すことになってしまうからです。そうではなく、無線機のアンテナの研究からレーダー技術が生まれたように、新たな技術の可能性を求めるのが狙いだと受け取って間違いないでしょう。

無線技術は軍事目的にも使われますが、現在我々が当たり前のように使っているケータイやスマホ、カーナビなどの技術もすべて無線技術が元となっています。また、有名な話ですが缶詰も軍用の食料として公募された中から発展したものです。現在の軍事技術は様々な技術の融合の上に成り立っており、一つ、一つを取り上げて議論するのは意味がありません。

また、有用な技術に対して、もし我が国が手をこまねいていれば、それを横目に他国が技術開発を進めるだけです。ノーベル賞の産みの親であるノーベルが発明したダイナマイトは鉱山や工事現場において大変役に立ちましたが、反面戦争の道具として使われました。しかし、時代がそれを要求する以上、ノーベルが発明しなくても、いずれ誰かがダイナマイトを発明したはずです。

最終的に技術をどう使うのかを判断するのは人間です。新しい技術について、メリット・デメリットを研究することも人類の発展のために必要なことだと考えます。

Photo

将来戦闘機の技術開発要素 (出典:防衛省)

エンジン技術は旅客機用エンジンにも生かされ、川崎重工はロールス・ロイスやプラット&ホイットニーとの合弁事業に参加しています。

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