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2017年6月 7日 (水)

中国がWHOを私物化

WHO(世界保健機関)は新型インフルエンザやエボラ出血熱など、感染力の強い新型の伝染病に対して益々その影響力が期待されていますが、ここに来ておかしな動きが出ています。

WHOの事務局長は選挙によって選ばれ、2007年1月からは中国出身の陳馮富珍(マーガレット・チャン)氏がその職についています。WHOは国連の専門機関で、人間の健康を基本的人権の一つと捉え、その達成を目的として設立されました。従って国連の主たる目的である、国際平和と安全の維持(安全保障)、経済・社会・文化などに関する国際協力の実現に沿って活動しなければならないのですが、陳馮富珍事務局長は自国の政治的な立場を優先した行動をを取っており、極めて問題です。

中国は一つの中国の立場を取っており、国連加盟時に台湾は国連を脱退しました。しかし、WHOには中華台北の名義でオブザーバー加盟していました。ところが2011年5月には台湾(中華民国)を「中国台湾省」と呼ぶように内部通達していたことがわかり、中華民国外交部から抗議を受けました。にもかかわらず、2016年には一つの中国を特記したWHO総会の招待状を送り、2017年には中国政府の意向を受けて台湾を招待しませんでした。

これは国連の設立目的にも反する行動ですし、仮に世界的な規模の伝染病が発生した場合に台湾が空白域になる恐れがある、極めて危険な状態を招き兼ねません。陳馮富珍氏がWHOの事務局長の立場より、中国政府の意向を優先したのは国連に及び全世界に対する背信行為で、断じて見過ごすことは出来ません。強く糾弾すると共に、このような指示を出した中国政府を強く非難します。WHOは世界中の平和と健康を達成するための機関であって、中国のおもちゃではありません。

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