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2017年7月30日 (日)

弾道ミサイル対策考

昨日の続きです。北朝鮮が弾道ミサイルを発射する度に、政府は関係閣僚を集めて対策会議を開いていますが、その結果として前向きの結論が出たことはありません。米国と協調するとか、情報収集に全力を挙げるとか聞きなれた語句を羅列するのみです。しかし、我が国にもできることがあるはずで、その一つが昨日の提言です。しかし、それ以外にもやれることはあります。

我が国は現在弾道ミサイル防衛としてSM-3とPAC-3を配備していますが、国内で実射試験をしていません。SM-3については米国の協力を得て、ハワイ沖などで行っていますが、機会が限られています。一つには我が国が弾道ミサイルを保有していないので、標的がないからです。もし標的があれば、米国に遠慮をせずに好きな時に訓練を行うことが可能です。

我が国は高いロケット技術を持っていますが、宇宙開発においては軍事利用をしないと言うことに力点を置きすぎて、宇宙空間に達する軍事用のロケットの開発は行われて来ませんでした。しかし、基礎的な技術は十分保有していますので、標的の類はそんなに苦労しなくても作ることは可能ではないかと思われます。

Photo_2

以前にも取り上げましたが、中国のSLBMのJL1とミューロケットの2段目であるM-22ロケットはほぼ同じ大きさ・重量です。M-22に誘導装置と2段目を積めば射程1500Kmを超えるミサイル標的が出来上がります。

このミサイル標的があればイージス艦やPAC-3の訓練を存分に行えますので、有事にも慌てず対処が可能となります。先日、米国がSM-3ブロックⅡの迎撃試験を行いましたが、イージス艦の操作員が操作を誤り、発射したSM-3を途中で誤爆させてしまいました。これも訓練機会が少ないために起きたアクシデントだと思います。

我が国の場合、イージス艦のSM-3の実射は各4隻で1発ずつしか行われていません。SM-3は1発約20億円とも言われていますので、そうそう発射する訳にはいきませんが、標的を使って発射までの手順の訓練を積むことは有事に向けて有益なことだと考えます。

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