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2017年7月31日 (月)

民間ロケット打ち上げに失敗

堀江貴文氏が役員を務める民間ロケット打ち上げ会社のインターステラテクノロジズ㈱は30日午後4時32分、北海道大樹町から初めてとなる観測ロケット{MOMO」の打ち上げを行いましたが、発射後66秒にロケットとの通信が途絶えたため、燃焼を中止し、打ち上げは失敗に終わりました。当初の計画では120秒間エンジンを燃焼させ、高度100Kmに到達する予定でしたが、今回の到達高度は10Kmにとどまった模様です。インターステラテクノロジズ㈱は小型衛星の打ち上げを目指し、使用する液体燃料ロケットを自社で独自開発し、地上燃焼試験では120秒間の燃焼に成功していました。

通信途絶の原因は機体の破損により、ケーブル類が切断してしまったためと考えられます。速度が音速を超えたあたりで発生していることから、共振によって増大した振動に機体強度が耐えられなかったものと思われます。

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超小型ロケットで衛星の打ち上げを目指したSS-520 4号機 (出典:JAXA)       SS-520 4号機もテレメトリーの中断により打ち上げに失敗しています。

今回、初打ち上げとなった訳ですが、資金の問題もあり十分な地上での試験が行えていないようです。今回打ち上げ直前になって、燃料を開閉する電磁バルブが酸化剤の液体酸素による低温の影響で正常に機能しなくなり現場での対応を迫られる事態となりましたが、これも事前に注入試験を行っていれば、早い段階で気づくことができた筈でした。また、失敗の直接原因となった機体強度についても風洞実験などを行っていれば事前に把握できた可能性があります。ただ、自社の設備には限りがありますので、実際の飛行の中で解決するしかないのかも知れません。このあたりは、糸川博士が中心となってラムダ4Sロケットで国産初の人工衛星打ち上げに挑戦していた東大宇宙航空研究所とダブルところですから、是非とも頑張って欲しいところです。

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