みちびき4号機のH-IIAロケット36号機は10月10日打ち上げ
日本版GPSの構築を目指す、準天頂衛星システムのみちびき4号機が10月10日にH-IIAロケット36号機で打ち上げ予定です。みちびきは日本上空を8の字の軌道で周回する3機の衛星と、赤道上に静止する静止衛星1基の組み合わせで、正確な位置情報を提供するシステムです。常に日本上空に1機以上が止まるため、GPSと違ってビルや山間の谷間でも電波が受信しやすい利点があります。
2010年9月に実証機の1号機が打ち上げられ、システムの有効性が検証されましたが、2号機以降の計画は進展せず、2013年にやっと正式に計画が確定しました。2018年の運用開始を目指して今年中に相次いで3機を打ち上げることになり、これまで2、3号機が打ち上げられ、所定の軌道に投入されています。
4号機はシステムを構築する上で欠かせないもので、安定した運用をするために将来は7機による体制を目指しています。準天頂衛星システムは正確な位置情報を提供することから、カーナビの位置精度の向上や工事車両や農業耕作車両の無人運転を可能にするなど国民生活の向上に役立つものと期待されています。また、3号機には災害時の安否確認に使用するメッセージ通信機能が搭載されており、こちらの機能も注目されます。
準天頂衛星システムは民生面だけでなく、正確な位置情報で安全保障の分野での活用も視野に入れているものと考えられますので、早期の運用開始が待たれます。
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コメント
今夕、H‐ⅡAロケットがいよいよ射場に移動して明朝の打ち上げに備えています。今のところ天候は全く問題なし。打ち上げ成功を祈っています。
投稿: 雨辰 | 2017年10月 9日 (月) 21時08分