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2017年9月 5日 (火)

地上配備型イージスの設置はどこに

4日の日本経済新聞からの引用です。

~安倍晋三首相は4日、首相官邸で政府・与党連絡会議を開き、ミサイル防衛(MD)の強化策として地上配備型の迎撃システム「イージス・アショア」の導入に意欲を示した。日本のMDについて「今後、陸上型のイージス(の導入)を中心として抜本的な能力向上をめざす」と述べた。

イージス・アショアは強力な探知レーダーを備えるため、配備先を選ぶ際には周辺地域の電波環境への影響などを調査する必要がある。

 防衛省はこうした調査を経て配備先を絞り込む。配備する基数や部隊の規模などとあわせて、年内に結論を出す方向だ。~

イージス・アショアは最低でも2基必要と言われていますが、今回の概算要求ではイージス・アショアの金額が明示されていません。伝えられるところでは、1システム800億円と言われていますので、来年度は1基のみと思われますが、もしかしたら2基同時発注と言うこともあるのかも知れません。
そこで、仮に1基を先行して配備するとなるとどこがベストポジションかを考えてみました。

Photo_2

緑の線でカバーされるのがイージス・アショアで赤の線がイージス艦の配置を予想したものです。2基同時であればこれがベストではないかと思いますが、1基のみとなれば重要施設、および人口カバー率で考え、能登半島の周辺を選ばざるを得ないと思います。私の考えでは空自の小松基地が最適地だと考えます。

ただし、この場合は米軍の三沢基地やXバンドレーダーが設置されている車力分屯地のカバーが弱くなります。上図ではそれをカバーするために、能登沖にイージス艦を展開させてカバーしています。

Photo_4

そこで、ノドンで三沢基地を狙った場合、小松基地から迎撃が可能かを想定してみました。ノドンの平均速度は秒速3Km、SM-3は4Kmとして計算しています。

北朝鮮東海岸から三沢までは水平距離で約1000Km、飛行距離でおよそ1110Kmです。ノドンの発射時の燃焼時間を110秒とし、P1の位置を計算すると

3Km/秒X110秒=330Kmです。 (実際は初速は0、最高速度は3.5Km/秒程度と考えられます) 

P1でノドンの方位、加速度がはっきりしますので、30秒後のP2で迎撃の指示を出します。この時発射から140秒が経過し、発射地点から420Km飛行しています。

中間地点を仮の未来位置として距離を算出すると514Kmとなります。

ここまでSM-3が到達する時間を計算すると

514Km÷4Km/秒≒129秒です。

ではこの間にノドンはどこまで進むかと言えば、

3Km/秒X129秒=387Kmです。

発射からの距離は

420Km+387Km=807Kmで、中間点の555Kmを大きく超えています。

そこで、P3の位置を計算すると、水平距離で500Km、高度119Kmとなり、飛行距離は514Kmとなります。

念のため小松基地からP3までのSM-3の飛行時間を計算すると

514Km÷4Km/秒≒129秒となり、ノドンがP2からP3に飛行する時間と一致しますので迎撃が成立します。

ノドンやSM-3の正確な速度の情報が得られませんので、大変大まかな計算ですが、この条件であれば迎撃は成立するようです。ただし、かなりギリギリの状況となりますので、やはりイージス艦でカバーした方が良さそうです。本当はもう少し東寄りが望ましいのですが、小松に設置した場合は首都圏、中京圏、関西圏を全てカバーできますので、やはりベストポジションではないかと考えます。

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