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2017年9月12日 (火)

オスプレイ不時着事故の報告書が公開

昨年12月、沖縄普天間基地所属のオスプレイが海上での空中給油訓練中に給油ホースと接触してプロペラ(プロップローター)を破損、正常な飛行が維持できなくなってシュワブ沖に不時着した事故の事故報告書が米国側から防衛省に提出され、公開されました。

公開された内容によれば、事故原因はパイロットがエンジン出力を上げ過ぎ、空中給油機との適切な距離を維持できなくなり、右のプロペラがホースと接触したとしています。事故当初、不時着現場の写真からの推定だと思いますが、破損したのは左側と見られていましたので、これは新たに判明した事実です。

Photo

当時作成した事故の推定図も左側が接触したとしていました。

事故当時の状況は以下の通りです。

オスプレイは高度460~550mの高度を北に向かって飛行しながら、MC-130から空中給油を受けようとしましたが、うまく行かずに失敗。何回か繰り返す内に燃料の残量を知らせるアラームが作動しました。但し、このアラームは直ちに危険を意味するものではありません。尚、当時は風速10~15mの北風が吹いていました。

アラームの作動により、オスプレイのパイロットはMC-130に、北から南に向きを変えて給油を再度試みることを伝達して実施しました。しかし、機体の向きが180度変わったことで、今まで向かい風だったのが追い風となりMC-130との距離が縮まってしまったのではないかと考えますが、報告書では「エンジン出力を上げ過ぎ正常な距離を保てなくなった」としか表現されていません。パイロットはエンジン出力が過大であることに気づいて、直ちに出力を下げましたが、間に合いませんでした。事故の発生は12月13日午後9時18分、シュワブ沖への不時着は9時28分でした。

これで、事故の概要が判りました。事故は空中給油時の風向が大きく関係しており、もっと燃料が残っている段階で訓練を中止するか、逆方向に旋回した後は再度徐々に接近して相手機との速度が十分シンクロしていることを確認する必要がありましたが、配備反対派が主張していた危険な機体との指摘は全く当たりませんでした。

尚、再発防止策の骨子は以下の通りですが、再発防止策について言及しているマスコミが全く見られないのは残念なことです。

①類似事故の再発防止のため、フライトシュミレーターに後方乱気流の条件を追加し、飛行訓練の手順を確認した。

②空中給油の専門家が、風及び乱気流の影響、安全に空中給油を行うための飛行速度、空中給油を受けて帰投するのに最適な燃料、給油ホースに接触した同様の事故からの教訓について詳細な教育を行った。

③暗視ゴーグルを装着して行う飛行活動の対応について確認を行った。

以上すべてソフトによる対応でハードによる対策はありません。しかも~を行ったとしていますが、これについての効果確認が示されていません。これでは再発防止については努力の姿勢は覗えますが、十分とは言えません。

F-35は垂直離着陸が可能な戦闘機ですが、飛行開始から10万時間を達成しましたが、これまで一度も墜落事故を起こしていません。同じ垂直離着陸機のハリアーがたくさんの墜落事故を起こしているのと対照的です。ハリアーは垂直離着陸の複雑な操作のほとんどを人間が計器と視界を頼りに行っていますが、F-35は大半をコンピューターが受け持ち、機体の全周をカメラで常時確認することができることが事故を未然に防いでいるのだと考えられます。

軽自動車にも、前車との距離によって自動ブレーキが作動するシステムが搭載される時代です。オスプレイについても人間のミスを防止する安全装置がもっと考えられられて良い時期に来ているように感じます。

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