文芸春秋社長が新潮社に謝罪文
時あたかも民進党の山尾議員が直撃されて話題となっている週刊文春ですが、芸能人から国会議員まで、隠されたプライバシーを文春砲の名の元に記事にしてスクープを重ねて来ました。一体いつから取材を始めたのだろうかと、皆不思議に感じていたところ、新潮社が不正に情報を盗用されたと週刊新潮が文春を非難したのは今年の5月のことです。
新潮側によれば、同社が書籍取次業者のトーハンに発売前に渡した中吊り広告を、文春の社員がコピーして持ち帰り、自社が有利になるよう取材に利用していたと言うことです。当の文春は否定しましたが、仲介役となったトーハンが事実と認め新潮社に謝罪しています。
ところが、今月5日になって文芸春秋社の松井清人社長が新潮社を訪れ、謝罪文を手渡して謝罪したと言うことです。謝罪文は「長期にわたり借り受けていたことを認め、社としておわびする」「独自スクープであるかのごとく速報を流した事例があった」と不適切な行為があったことを認める内容となっています。
言論に携わる大手の出版社が、不正な手段でライバル社の情報を入手していたこの事件は、不正を追及するはずの文春自身が不正に手を染めていたと、世間に大きな衝撃を与えました。会社トップが誤りを認め、相手に謝罪することは当然ですが、謝罪まで三ヵ月以上もかかったことは、速報性を売り物にしている週刊誌を扱う会社としては、いささか遅すぎた印象はぬぐえません。
事件が明るみに出たのはこんな頃でした。
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