小池氏の野望
小池新党の希望の党が政界を揺るがし続けています。今朝の中日新聞の世論調査では、比例区の投票先で、自民党が24%だったのに対し、希望の党が14%と自民支持のおよそ60%の支持を得ていることが判りました。
一方で若狭氏は過半数を目指す考えはないことを表明しており、小池氏と維新の松井知事との会談でも両者の共闘に踏み込む考えのないことが明らかになっています。
今回の選挙では、衆議院の定数が従来の475議席から465議席に10議席減ることになっていますので、憲法改正が可能な2/3は310議席となります。勝手な議席予想ですが、色々と不始末が重なった自民党が改選前の285議席から50議席減らして235議席、公明党が35議席から33議席、維新が15議席から10議席とそれぞれ議席を減らすのではないかと思います。以上の3党の合計で278議席なので、過半数はクリアできますが2/3には届きません。
そこで、憲法改正を是認する希望の党が32議席以上獲得すれば、改憲勢力で2/3を確保することが可能となります。民進党からの合流組が50議席、希望の党の擁立候補者が30人当選すれば80議席となり、憲法改正に慎重な姿勢の公明党を抜きにしても自民・維新・希望の党の三党で2/3の議席を確保できることになり、憲法改正に大きく近づきます。
今回、小池氏は民進党との合流をめぐり急に合流へのハードルを高くする態度を打ち出しましたが、以上の数字を考えると当面の政治状況に必要な議席を十分確保可能と踏んだが故に、敢えて数を抑える作戦に転じたのではないかと考えます。今の小池氏の勢いであれば、更なる議席の上乗せは十分可能だとは思いますが、無理して候補者を立てれば自民党の2回生議員の不始末を再現してしまう事態も起こり得ます。で、あれば無理して自民党と血みどろの戦いを演じるよりも、身の丈に合った議席にとどめて安倍首相に恩を売り、首相の座の禅譲を期待する方が得策と考えたとしても不思議はありません。
小池氏の真意は知る由もありませんが、もし私の推測の通りとすれば、国民にとっての希望の党ではなく、小池氏の野望の党と呼んでも良いのではないかと思います。
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