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2017年10月 3日 (火)

米国が北朝鮮に戦術核兵器の使用を検討か

1日の中日新聞Web版に気になる記事が載っていました。タイトルが「米、小型戦術核の開発推進検討 北朝鮮抑止へ方針転換」となっており、米議会関係者の話としてトランプ政権が北朝鮮政策の一環として小型戦術核の開発推進検討をしていると言うものですが、今のところ中日以外に取り上げたメディアはありませんので、噂話の域を出ないものだと思われます。ただし、この手の話は以前から出ていましたが、大手のメディアが公式に取り上げたのは初めてではないかと思われます。

ところで戦術核兵器とはどんなものなのでしょうか。一般的に相手国の重要な社会インフラや軍事施設を大規模に攻撃し、戦争遂行能力を奪う目的で使用されるのが戦略兵器、戦場で限定的な戦闘行為で使用するのが戦術兵器の定義です。ですから戦術核兵器と言うのは極めて限定的な小規模の核爆発を起こす核兵器と言うことになります。

かつて米国は超小型の核弾頭を開発しましたが、W54と呼ばれる核弾頭は直径が27cm、全長が40cm重量が23Kgで爆発の威力はTNT火薬に換算して250トンと言うものでした。この250トンと言うのが核弾頭としてはいかに小さいかと言えば、広島に投下された原爆が16キロトンなので、1/40の威力と言うことになります。

逆に通常火薬の爆弾の威力ですが、世界最大の爆弾と言われている米軍のGBU-43は全長9m、直径1m、重量が約10トンと超巨大な爆弾ですが威力はW54の1/25です。それでも上空で爆発させれば半径1.6Kmの範囲に爆風の危害を及ぼすとされていますので、小型とは言えW54の威力は相当なものです。

現在W54は解体されているものと思われますので、もし記事の伝えるところが本当であれば、もしかしたら再生産を検討したのかも知れません。現在、米軍が具体的な武力行使の準備を進めている兆候が見られませんが、もしかしたら米軍の人的被害を最小に抑えることができる小型戦術核兵器を選択肢に加えることはそれなりに合理性があると考えます。

問題は米国は旧ソ連との間でINF(中距離核兵器全廃条約)を結んでおり、W54を搭載するための射程500~5500Kmの弾道ミサイルを全廃して保有していないことです。記事にある開発推進とはINFに抵触しない運搬手段(地上発射以外は条約から除外)を検討しているのかも知れません。

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