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2017年12月 6日 (水)

政府が巡航ミサイル保有に方針転換か

ここ数日、巡航ミサイルについてのニュースが盛んに報道されています。今年に入り、日本政府が巡航ミサイルの保有を検討しているのではないかとの報道が外国のメディアを中心に伝えられるようになりました。更に平成30年度の防衛省概算要求に「島嶼防衛用新対艦誘導弾の要素技術の研究」が77億円で計上され、これが巡航ミサイルではないかと言われていました。

これについては、その後11月20になって読売新聞が「政府が巡航ミサイルを開発の方向で検討」と伝え、国産トマホークとして再び話題となりました。そして・・・・。

今月4日に突如FNNが『「敵基地攻撃能力も」ミサイル購入方針』として政府が長距離巡航ミサイルの導入を検討していることを、空中発射式のステルス巡航ミサイル「JSSM-ER」の固有名詞を具体的に挙げて報道し、自国開発から一気に購入を検討する話になっていることを伝えました。

そして昨日になって各社が政府関係者の話として一斉にこの話題を取り上げ、「JSSM-ER」の他に「JSM」も導入するとしています。「JSM」は元々F-35戦闘機の機内に搭載する対地用ミサイルとして開発中のミサイルで、F-35Aを導入している自衛隊でも将来的に保有するものと見られていました。

一方の「JSSM-ER」は米軍がF-16やF-15Eで運用している空中発射式の巡航ミサイルで最大射程は920Kmとされ、トマホークと違ってステルス性を備えているのが大きな特徴です。この射程920Kmがどういう意味を持つかですが、「JSM」の射程は300Kmほどとされています。F-35の場合はステルス性がありますので、敵のレーダーに探知されることなく、目標の300Km手前から発射できますが、F-16のような非ステルス機の場合は、目標に近づく前にレーダーに探知されてしまいます。

Photo

レーダーと航空機の位置関係です。戦闘機がステルスでなければ、高く飛ぶほど遠くからレーダーで探知されてしまいます。仮にレーダーの高さが1000m、戦闘機の高度が3000mとするとおよそ350Kmの距離でレーダーに映ることになりますので、迎撃を受けることになってしまいます。「JSSM-ER」の場合、最大で920Km手前から発射しても相手のレーダーは戦闘機を捉えることができませんので、戦闘機に危害が及ぶことはありません。

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「JSSM-ER」の飛行パターンです。発射されるとおよそ高度6600mと空気の密度が薄い空間を飛行することで、飛行距離を稼ぎ、目標に接近したところで高度を100m以下に下げて探知を避けて飛行します。元々ステルスなのですが、こうして相手のレーダーを避けて目標に着弾します。

現在航空自衛隊が保有しているF-2やF-15J戦闘機には。「JSSM-ER」の運用能力がありませんので、機体の改修が必要になります。これには米軍側の調整が必要ですが、こうした話が公にされたと言うことは、すでに日米の間で合意ができていると言うことなのでしょう。

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コメント

菅官房長官が記者会見でこの問題について質問され、明確に否定しませんでした。日頃、是認したくないことについては、即座に否定するのが常ですから、この件について認めたものと見て間違いありません。以下記者会見について産経新聞Web版からの引用です。

~菅義偉官房長官は6日の記者会見で、政府が敵基地攻撃も可能な巡航ミサイル導入に向けた必要経費を平成30年度予算案に計上する方針を固めたと一斉に報じられたことについて「具体的な装備について30年度予算への計上が決定したことはない」と述べた。同時に「安全保障環境は極めて厳しい。国民の命と平和な暮らしを守るために何をなすべきか、常に現実を踏まえてさまざまな検討を行う責任が政府にはある」と説明した。~

投稿: 雨辰 | 2017年12月 6日 (水) 20時11分

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