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2018年1月 7日 (日)

XASM-3について

本日は最近動向が途絶えていたXASM-3について毎日新聞がスクープ記事を掲載しましたので、その話題を取り上げたところ、いつもの倍以上のアクセスがありましたので、改めてXASM-3について取り上げます。まず最初にXASM-3とは正式に開発中のASM-3と言う意味で、Xは開発中であることを表す記号です。

我が国は対艦ミサイルとして海上自衛隊のP-1、P-3C哨戒機が装備するASM-1CとF-2戦闘機が装備するASM-2Bを保有しています。共にターボジェットエンジンを搭載し、ASM-1Cが150Km,ASM-2Bが170Kmの射程があるとされています。誘導方式はASM-1Cがアクティブレーダーホーミング方式、ASM-2Bが赤外線画像誘導方式をとっています。速度は共に1150km/hと亜音速となっています。

ASM-2が配備されたのは1993年で、この頃は対空ミサイルの射程や艦艇側のレーダーの能力が今ほど進んでいませんでしたので、これらの性能で十分と思われていましたが、現在では防空能力が向上していますので、新たなミサイルの導入が必要となって来た訳です。

XASM-3の仕様は公表されていませんが、誘導方式はアクティブレーダー方式とパッシブレーダー方式を両用し、速度はマッハ3とASM-2の3倍以上となっています。それぞれ違った誘導方式を持つことで、1機のF-2戦闘機が片方をアクティブモード、もう片方をパッシブモードで攻撃することが可能となります。これは大変いやらしいシステムで、攻撃される側がミサイルのレーダーを妨害しようと妨害電波を出せば、この電波をパッシブモードのXASM-3が受信して発信元目掛けて突入しますので、自分で自分の首を絞めることになってしまいます。

Asm_2

上図は対艦ミサイルと艦船との関係を表したものですが、地球が丸いために低空を接近するミサイルを発見できるのは一般的に30Km前後と言われています。この数字は艦船側のレーダーの高さと、ミサイルの飛行高度によって変わり、それぞれ高いほど発見できる距離は長くなります。

仮にミサイルの速度を1200km/hとすれば1分間に20Km進むことになりますので、直前で撃墜するとしても使える時間は1.5分です。実際は手前で迎撃しなければなりませんので、使える時間はもっと短くしなければなりません。

XASM-3は推進機構にロケットエンジンとラムジェットエンジンの複合方式を採用して、マッハ3の高速と長射程を両立させていますが、マッハ3では1分間におよそ60Km進みますので、対処時間は1.5÷3=0.5分となり、相手に極めて短時間での対処を迫ることになります。

このため、XASM-3を保有することは我が国の領土や艦船に攻撃を仕掛けようと接近する艦船に対して極めて強力な防衛力を持つことになります。

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