« 我が家の庭にも春が | トップページ | 昨夜はニッカの余市で一献 »

2018年2月14日 (水)

F-35Bの導入は確定的か

昨年の暮れあたりから、政府関係者の話としてヘリコプター搭載護衛艦でF-35Bを運用する構想が各紙で取り上げられるようになりましたが、今度は12日付けの読売新聞が、複数の政府関係者の話としてF-35Bの導入とヘリコプター搭載護衛艦での運用について取り上げています。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20180212-OYT1T50012.html

記事に添付の表によれば、性能的に見劣りが目立つF-15戦闘機の未改修機の一部をF-35Bに更新すると言うもののようで、実際の導入機数については触れていません。
これまで、陳腐化が進むF-15戦闘機の未改修機については多額の費用をかけて改修するよりも、新型機に更新する方が安上がりとの声がありましたが、これはF-35Aを念頭に置いたものでした。今回、F-15戦闘機の未改修機の後継としてF-35Bを導入すると言うのは新たな視点です。

F35b_hp

着陸態勢に入るF-35B戦闘機 (出典:在日海兵隊HPより)

Photo

読売新聞の表を元に現有機の更新構想を再作成してみました。現有機の機数については独自調査の数字を取り入れていますので、読売新聞の数字とは一部違っています。

空自はF-2戦闘機の後継として国産の新型戦闘機(F-3)の導入を構想していますが、開発費を考えれば、できるだけ多くの機数を生産する方が経済的には有利です。F-15の未改修機は現在約99機を保有していると思われますが、F-35Bの導入数が多くなるとF-3の生産数が少なくなってしまう可能性があります。

防衛省は現在F-15の1飛行隊のみの新田原基地に新たに1飛行隊を増設して他の基地同様に2飛行隊とする検討を検討を進めているとされていますが、そうであれば約20機となります。ただ、その場合にヘリコプター搭載護衛艦で運用する機体をどうするかと言う問題が残ります。新田原の機体を派遣するのか、それとは別の機体を用意するのか明らかではありません。今回の読売新聞の記事からは、どうも後者の構想が有力であるかのような印象を持ちますが、政府が年内に改定する防衛力整備の基本指針「防衛計画の大綱」で今後の戦闘機の総数や運用構想などが明確にするまでは予想でしかありません。

しかし、中国が我が国周辺での航空機の活動を活発化させる中、国産ステルス戦闘機のJ-20の配備を宣言するなど一段と緊張が高まる中、F-35Bの導入は必然と言えるのではないでしょうか。

|

« 我が家の庭にも春が | トップページ | 昨夜はニッカの余市で一献 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: F-35Bの導入は確定的か:

« 我が家の庭にも春が | トップページ | 昨夜はニッカの余市で一献 »