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2018年3月12日 (月)

ミラーレス一眼カメラが一段と進歩

スマホのカメラ機能に押されて、カメラの販売台数が年々減少しています。特にコンデジと呼ばれる小型デジタルカメラの分野で著しく、以前は多くの機種が発売されていましたが、今では各社ともラインナップは数機種までに減ってしまいました。そのような中で販売を増やしているのがミラーレス一眼です。

一眼カメラはこれまでキヤノン、ニコンの2社が市場を二分する状況でしたが、大きく、重いといった製品特徴から、小型で軽量のミラーレス一眼が生まれ、年々販売台数を増やしています。このような市場の変化を無視できず、キヤノンは2012年にミラーレス一眼のMシリーズを発売しましたが、この年の一眼カメラ市場に占めるミラーレスの割合は金額ベースで17%でした。その後ミラーレスの販売が増え、2016年にはミラーレスの割合が29%と倍近くになり、あくまでも金額の上ですが3台に1台はミラーレスとなっています。

そのような中、キヤノンは一眼レフを主流と位置づけ、ミラーレスは傍流との位置づけで、Mシリーズも一眼レフのユーザー以外を取り込む戦略を取ってきました。ところが、ここに来て、ついにEOSシリーズの入門機であるKissにミラーレス機、EOS Kiss Mを3月23日に発売し、先行するオリンパスやソニー、パナソニックのシェアを一気に奪う戦略を取ってきました。

これまで先行するミラーレス各社は一眼レフに劣る点を改善しつつ、ミラーレス機の特長を訴えてシェアを広げて来ました。例えば初期のミラーレス機は電子ファインダーの解像力やオートフォーカスの精度で一眼レフにはかなわないとされていましたが、各社の努力の甲斐あって、一般ユーザーが通常の場面で使用する限り、明確な欠点が見当たらないところまで性能が向上しており、動画撮影機能ではミラーレス機の方が能力が高いとまで言われるようになっています。

P3110006r18

野鳥を撮影したものですが、鳥にピントが合わずバックの野草にピントが合っています。これまでは、ミラーレス機の泣き所とされていました。

P3110005r18

ところが、最近の機種ではしっかりピントが合うように改善されています。このように目的の被写体の前後に枝や野草があるとカメラが誤認識してそちらにピントが合いがちですが、技術の進歩は本当にすごいものです。

恐らくキヤノンは数年後には本格的なミラーレス一眼を市場に投入してくるだろうと思われますので、各社のシェア争いは一段と激化することが予想されますが、それは消費者にとってより良い商品が提供されることを意味しますので、今後の推移に注目したいと思います。

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