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2018年4月24日 (火)

名古屋城木造天守にエレベーターは設置しないと河村市長が再表明

名古屋市は戦災で焼失した名古屋城の天守を木造で再建する事業を進めていますが、河村市長は23日、木造で復元する天守にはエレベーターを設置しない意向を表明しました。但し、市長の意思が直ちに計画に反映するわけではなく、本日開く専門家会議で意見を聞いた上で、5月に正式に方針が発表されることになっています。

名古屋城は戦前に国宝に指定されていたこともあって、詳細な測量図や写真など多くの資料が残されており、再建に当たってはこれらの資料に基づいて史実に忠実に復元されることになっています。これに対し、障害者の団体などから新しい天守にも現在のようなエレベーターを設置して欲しいとの要望が出されていました。

現在我が国には12の木造天守が現存していますが、そのどれにもエレベーターは設置されていません。エレベーターがあるのは、全て鉄筋コンクリートで外観を復元した元の構造とは全く違う天守のみです。もし木造の天守にエレベーターを設置しようとすれば、内部の構造を変更する必要があり、史実とは違うものになってしまいます。重度の障害者でも利用できる大型のものを設置しようとすれば柱や梁を切断し、強度の低下を鉄骨で補強しなければなりませんが、もはや元の構造とは別のものになってしまいます。また、火事や地震を想定すれば、更なる施設の設置が必要となり際限がありません。

Photo

石垣の修復工事のため、曳家によって移動した弘前城の御三階櫓の内部です。移動による破損を防ぐために鉄骨で一時的に補強されていますが、何とも無粋な光景です。

現在はVRによって、あたかもその場にいるような臨場感を味わうことが可能となっています。また4Kや8Kなどの高解像度映像も現実のものとなっています。建物の本来あった構造を変えてまでエレベーターを設置するよりも、こうした映像技術を利用して見学する方法や、モデルルームのような内部を再現した施設を別途設けるなどすれば、車いすの利用者が無理なく見学することが可能です。私は河村市長の判断を支持します。

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