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2018年4月 5日 (木)

中日新聞がオスプレイの危険性を主張

昨日、横浜港で輸送船から米空軍仕様のオスプレイCV-22 5機が陸揚げされました。これは横田基地に配備される機体ですが、これに対し、本日の中日新聞が「特報」欄で広告を除く約半ページを費やしてオスプレイ批判記事を掲載しています。内容としては従来の主張を繰り返しですが、

①市街地を低空飛行して危険

②基地以外をヘリモードで飛行して危険

③エンジンが停止した際にオートローテーションができず危険な機体

と言ったものですが事実誤認があり、このような主張は本国の米国はおろか、既にCV-22が駐留している英国でもされておらず、国際的にも恥ずかしい気がします。

まず①についてですが、一般的にヘリコプターでも垂直に離着陸することはほとんどなく、滑走離陸をし、水平飛行から徐々に着陸態勢に移行します。つまり滑走路周辺では物理的にどんな航空機でも低空領域を飛行せざるを得ず、難癖としか言いようがない主張です。海外では市街地での飛行に対して反対する声は上がっていないようです。
なお、滑走離陸するのは燃料節約のためで、燃料満載で垂直離陸しようとすると、かなりの燃料を消費してしまい、航続距離を大幅に減らすことになってしまいます。

Photo

シドニー上空を飛行するオスプレイ。 (出典:在日米海兵隊HP)

②ですが、オスプレイには「ヘリモード」「遷移モード」「固定翼モード」の飛行形態があります。オスプレイのローターはヘリよりは小さいのですが、一般的なプロペラ機よりも大きいため、機体と直角の向きにすると地面に接触してしまうので、地上では「固定翼モード」にすることができません。

従って、離発着の際には「遷移モード」と言って「ヘリモード」と「固定翼モード」の中間的な位置にして滑走路に接触しないようにしています。良く「ヘリモード」で飛行していたと写真に取り上げられますが、ほとんどが「遷移モード」のものです。「遷移モード」で十分に加速をしてから「固定翼モード」に移行しますので、「遷移モード」で飛行することは止むを得ないことです。

Hp

遷移モードでの飛行写真。 (出典:在日米海兵隊HP)

③のオートローテーションの問題ですが、これについても反対派の人たちがよ批判の根拠としていますが、そもそも大型のヘリコプターでは機体重量が重すぎて、これを利用して着陸させること無理だと言われています。オートローテーションが必要なのは小型のヘリコプターで、単発エンジン機の場合です。万一エンジンが止まってしまえば、オートローテーションに頼るしかありません。しかし、エンジンが複数の場合はもう一基のエンジンを使って、安全に着陸することが可能です。また、先日のAH-64Dの事故ではオートローテーションの前提となるローターが破損してしまいましたので、これだけにこだわるのもおかしな話です。

オスプレイは双発機で片方のエンジンが止まってももう片方のエンジンで二つのローターを回転させて飛行することが可能ですし、今まで両方のエンジンが止まったトラブルは起きていませんが、固定翼を使用して滑空着陸できますので、なす術を持たないことはありません。

オスプレイの事故がないことを願っていますが、航空機である以上は残念ながら皆無と言う訳にはいかないでしょう。安全運用を要求する主張は当然ですが、非常識な要求はいかがなものかと思います。

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