ロッキードマーチンが新型戦闘機の開発を打診とロイターが報道
20日、ロイター通信が空自のF-2の後継に、F-22とF-35をベースにした機体の開発案を打診したと伝えました。F-22は世界最強のステルス戦闘機と言われ、我が国もF-4E戦闘機の後継に導入を希望していましたが、最高の軍事機密とされ、米議会が輸出を認めませんでした。
但し、最強の戦闘機も量産型の設計は1990年初めで、今から30年近くも前のため、電子機器は旧式化が目立ち、飛行性能は劣ると言われるF-35の方がはるかに進んだ機器を搭載しており、総合的な性能はF-22を上回るとも言われています。
また強力なステルス性能はステルス塗料によるところが大きく、このため頻繁に塗装をやり直す必要があり、その費用はかなりの高額になると言われています。一方のF-35は機体素材自体が電波を反射しない構造となっており、ステルス塗料の寿命もけた違いに長くなっていながらステルス性能はF-22と同等か、上回るのではないかとさえ言われています。
このようなF-22とF-35の良いところばかりを寄せ集めて新しい戦闘機を作ろうと言うのですから正に鬼に金棒です。防衛省は、新型戦闘機の開発について海外との共同開発を視野に入れ、英国BEA、米国ボーイング、そしてロッキード・マーティンに対し、情報要求書を提出して技術情報の提供を求めていました。今回のロッキード・マーティンの動きは、こうした日本側の動きに呼応したものとみられますが、米政府の内諾を得たものと思いますので、実現の可能性はかなり高いのではないかと思われます。
米国としても、価格の高騰によってF-22の調達を途中で打ち切ってしまったため、空軍の戦力にほころびが出かねない状況です。上手く行けば開発費を抑えて、高性能の新型機を手に入れられるので両国にとって悪い話ではないと考えます。
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