SS-520ロケットが最小の衛星打ち上げロケットとしてギネス認定
JAXAは27日、今年2月に打ち上げ、超小型衛星TRCOM-1Rを軌道投入に成功したSS-520 5号機が、人工衛星を軌道に投入した最小のロケットとしてギネス世界記録に認定されたと発表しました。
SS-520は元々2段式の観測用ロケットでしたが、到達高度が1000Kmと打ち上げ能力が高いことから、3段式ロケットに改良すれば人工衛星の打ち上げも可能とされてきました。JAXAでは上段に3段目を追加することで人工衛星の打ち上げを目指すことになり、東京大学が開発した重さ3Kgの超小型衛星TRICOM-1を搭載して2017年1月に打ち上げましたが、途中で電源ケーブルが損傷して地上への信号送信ができなくなったことから、指令爆破され2段目への点火は見送られ打ち上げは失敗しました。
JAXAは機体を改良した5号機で2018年2月に再度打ち上げに挑戦し、見事TRCOM-1Rを軌道に投入することに成功しました。TRCOM-1Rはその後「たすき」と命名されました。SS-520 5号機は全長9.5m、直径0.52m、重量2.6トンで電柱サイズであったことから電柱ロケットと呼ばれていました。今回の認定により、我が国は世界4番目の衛星打ち上げ国となった「おおすみ」を打ち上げたL-4S以来48年ぶりに衛星を打ち上げた世界最小ロケットの記録を更新したことになります。ちなみに、L-4Sは全長16.5m、直径0.74m重量9.4トンとSS-520よりも2周り程度大きなロケットでした。
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