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2018年5月29日 (火)

最小限の自衛権とは

我が国は憲法によって「戦力の保持」を禁止されていますが、国際法上認められている自衛権を根拠に自衛のための兵力まで禁止されていないとして陸・海・空の三自衛隊を保持しています。自衛隊については現在でも違憲の存在との声もあることから、憲法9条の改正の動きがありますが、一般の国民にとっては自衛隊の存在は当たり前過ぎるのか、必ずしも改憲については関心が高くないようです。

そんな中、立憲民主党の枝野代表が自衛隊の根幹に触れる発言をしましたので、今日はそれを取り上げます。枝野代表は26日、陸上自衛隊が地対空、地対艦ミサイル部隊や警備隊の配備を計画している宮古島を訪問し、宮古島の陸上自衛隊配備についての見解を問われ以下のように発言しました。

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配備が予想される12式地対艦ミサイル発射機。 (出典:防衛省)

以下27日付けの沖縄タイムスからの引用です。

~南西諸島への自衛隊配備は民主党政権時代に決めた方針と説明。「よこしまな思いを周辺国に持たせないために海域を監視する態勢が決定的に欠けていた。配備することで一定の効果があるとの考えだった」と振り返った。

 
一方で、「強い軍事的拠点であるほど攻撃されやすくなる」と指摘。現政権の配備計画は他国が攻撃の意思を持っている場合に備える「最小限の自衛権」の範囲を超えているとの考えを示した。~

「最小限の自衛権」の範囲を超えているとはどういうことなのか、記事では明らかではありませんが、少し違うのではないかと思います。地対空ミサイルも地対艦ミサイルも領土防衛に必要な装備ですが、他国を攻撃する類のものではなく脅威を与えることはありません。

他国が侵攻を意図して上陸しようとするのを阻止しようと思えばそれなりの装備が必要です。アルゼンチンが英国が領有するフォークランド諸島に侵攻して発生したフォークランド紛争の場合、フォークランド島の英国守備隊はわずか79名でした。対するアルゼンチンは900名の兵力で上陸し、あっと言う間に占領を完了してしまいました。もし、フォークランド島の守備隊が2、3000人であったなら、おそらくアルゼンチンは侵攻を企てることはなかったかも知れません。これは大陸から遠く離れたフォークランド諸島まで、数千人を一度に輸送する能力がアルゼンチンにはなかったからです。

現在我が国は400両以上の戦車を保有しています。これに対して無駄な装備だと批判する声がありますが、どうでしょうか。我が国が400両の戦車を保有していれば、我が国に進攻しようとする国は、それ以上の戦車を輸送しなければなりませんが、400両の戦車を輸送しようとすれば、何十隻もの輸送艦が必要となります。また、途中で沈められることを想定すれば、更に大量の数を用意しなければなりません。つまり、我が国が一定以上の兵力を保有することが、相手国に更なる負担を強いることになり、結果として侵攻を食い止めることにつながるのです。

このことを考えれば旧民主党政権が想定した「よこしまな思いを周辺国に持たせない態勢」は至極当たり前の考えで、現在の自衛隊配備計画とも合致する考えではないかと思います。野党となった現在、枝野氏が与党の政策を批判したいのは判りますが、「最小限の自衛権」の定義を明らかにしないまま、範囲を超えていると主張するのは如何なものかと思います。

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