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2018年7月27日 (金)

リムパック2018で海自P-3Cが目標探知できず

ハワイ沖でリムパック(環太平洋合同演習)2018が来月2日までの予定で開催され、元々は周辺国の海軍の連携を深めることを目的としていたのですが、何故か今回は我が国からも海上自隊の他、陸自の12式地対艦ミサイル部隊が参加しています。

標的用の退役艦を使った実射訓練では、航空機からの情報を基に12式対艦ミサイル2発が発射され、標的の戦車揚陸艦ラシーンに見事命中させました。この攻撃訓練では、多くのミサイルの発射が予定されていたので、一撃で沈めてしまうと訓練に支障が出てしまうので、12式の弾頭は爆薬を抜いて発射されました。12式地対艦ミサイルについては想定された通りの結果を残し、まずはめでたしと言ったところですが、気になる情報が上がっています。

Ssm

12式地対艦ミサイル発射機  (出典:防衛省)

それは演習に参加していた海自のP-3C哨戒機が標的艦を探す訓練において、恐らくレーダーを妨害するECM装置によって捜索が行えず、代わって米軍のAH-64ヘリコプターと無人哨戒機MQ-1Cによって標的艦を発見したと言うものです。もし、これが事実とすれば、由々しき問題です。潜水艦のみならず、水上艦、いわゆる駆逐艦や巡洋艦のことですが、これらの監視も哨戒機の重要な任務ですが、レーダーを妨害されれば、監視も攻撃もできません。

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P-3C哨戒機です。

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陸自のAH-64Dロングボウです。搭載するミリ波レーダーの探知距離は最大で10Kmです。

P-3Cは米国が開発した哨戒機で、世界中で広く使われています。米軍は現在は後継機のP-8に切り替えていますが、それまではP-3Cが現役の哨戒機でした。P-3CにはAN/APS-115と言う捜索レーダーが装備され、最大探知距離は200Kmと言われています。通常、レーダーの電波は1チャンネルだけと言うことはなく、複数のチャンネルを持っていて、妨害に合えば他のチャンネルに切り替えて対応することになっている筈です。

リムパックは各国がそれぞれ連携して役割を果たすことになっていますので、今回はP-3Cが妨害を受けて、他の航空機がそれを代替するシナリオだったのか、それとも本当に妨害を受けて捜索が出来なくなってしまったのかは明らかにされていません。仮に本当だったとしても、安全保障上詳細が明らかにされることはないでしょうから、真相は判りません。ただ、もし本当に妨害を受けたのなら、自衛隊は簡単な妨害に対して極めて脆弱であったと言うことになります。

シナリオ通りに装備が運用できることを確認するのも演習の目的の一つですが、想定外の事態を洗い出すのも演習の成果です。仮に電子妨害に弱いのが事実としても、それが判れば対策を取れば済む話です。しっかりと演習の結果を総括して欲しいものです。

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