ニコンがフルサイズのミラーレス一眼カメラを発表
昨日、ニコンがフルサイズのミラーレス一眼2機種を9月に発売すると発表しました。画素数が4575万画素のZ7と2450万画素のZ6で、オープン価格ですがそれぞれ44万円、27万円前後の市場価格になると見られています。 ※Z6の発売予定は11月でした。
これまでレンズが交換できるカメラは、デジタル方式になっても一眼レフが主流でした。一眼レフと言うのはレンズを通った後の光を反射ミラーで反射させ、ファインダーで被写体をそのままの姿で見られることが大きな特長です。これとは別に撮影用のレンズとは別にファインダー用のレンズを通して被写体を見る、二眼レフがありましたが、大きくかさばるので一眼レフに人気が集中しました。
撮影時には反射ミラーを水平に跳ね上げてレンズからの光をフィルムや画像センサーに露光させますが、反射ミラーの分だけ奥行きが必要になるのと、ファインダーに像を結ばせるのにプリズムやミラーを必要とするため、どうしても大きくなる傾向がありました。
この欠点を改善したのがミラーレス一眼で、小型・軽量化が可能となり消費者から大きな支持を得るようになりました。しかし、初期の製品はオートフォーカスの精度や電子ファインダーの解像度などが一眼レフに比べて十分ではなかったので、キヤノン、ニコンの一眼レフ大手はミラーレス一眼の分野への参入には消極的で、むしろその短所を差別化することで自社製品の優秀さをPRする作戦を取ってきました。
しかし、カメラ市場の縮小が続く中、一眼レフの販売台数も減少の一途をたどる中、ミラーレス一眼は順調に販売台数を増やして来ました。特に、ソニーがフルサイズの一眼レフを発売し、それまで小型センサーを嫌っていた一眼レフユーザーがソニー製品に集中することになったことから、ニコンもフルサイズのミラーレス一眼に軸足を移さざるを得なくなったものと思われます。
カメラは乾板からフィルム、レンズシャッターから一眼レフへと時代によって進化を続けて来ました。一眼レフというシステムも一つの方式に過ぎませんので、より便利な方式が現れれば、取って変わられるのも仕方のないことです。カメラの歴史にとって、昨日は大きな転換点となる日になるかも知れません。
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