浜松城第24次発掘調査 その2
今日は仕事が休みだったので、前回確認できなかった発掘の様子を見るために、暑さのピークを過ぎた3時過ぎに浜松城を訪れました。
いつも午前中に登城することが多いのですが、午後の時間はいつもと光線の状態が違うので見慣れたアングルも新鮮に映ります。
早速天守曲輪の発掘現場に向かいました。日差しを避けるため、トレンチの上にはテントが張られていました。
現場を覗くと、何やら石積みが見えました。早くも遺構の発見かと思われましたが、どうも石積の方向が不自然です。周囲には水道管や電気のケーブルが埋設されていました。
現在掘っているのは天守門南側の出隅(ですみ)の内側部分です。
こちらは山形城にあった巽櫓の発掘時の写真です。(下段左側)天守曲輪は当時の地表より2.5mほど埋められていますが、櫓の基礎部分は現在残っている石垣と同一だったはずなので、かなり浅い部分に残っていなければなりませんが、破却されてしまっている可能性も考えられます。
本日の発掘成果です。お宝発見かと、作業の方に聞いたところ、比較的浅い部分で見つかったので、近代のものである可能性があるとのことでした。この場所には、以前茶屋が建っていたことが判っていますので、撤去した際の残留物の可能性が考えられます。
いつもと光線の状態が違うので、天守曲輪西側の石垣を狙ってみました。石垣が湾曲しているのが判ると思いますが、これを輪取り(わどり)と言ってアーチ型にすることで崩落を防止する技法です。
天守門南側の石垣ですが、こちらも輪取りの技法を使って石垣が築かれています。
井戸跡から見た浜松城天守。私が立っている場所も、今後発掘して天守に関する埋蔵物が残っていないか調査することになっています。
浜松城に関しては未だ判っていないことが多々ありますが、今回の発掘で、少しでも謎が解明されることを期待します。
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