エアコン故障の老人病院で5人が死亡
岐阜市の老人病院でエアコンが故障したにもかかわらず、入院患者に適切な対応が取られなかったことから28日までに恒例の患者5人が熱中症とみられる症状で死亡し、警察が殺人容疑で捜査に乗り出す事態となっています。
この病院では集中管理の大型エアコンを使用していましたが、20日に3、4階部分が故障しました。一部の患者はエアコンが利かなくなった病室にそのままの状態で取り残されていたと言うことです。病院側は応急処置として各部屋に扇風機を設置したと言っていますが、10帖ほどの部屋に家庭用の扇風機1台では全く用をなしません。冷風を送風する冷風機を設置するなり、一時的に他の医療施設に転院するなどの措置が必要だったと思われますが、これらが検討されることもなかったようです。
また、エアコンについては定期的な検査を行っておらず、何時設置されたものかも現時点では明らかになっていません。
一般に鉄筋コンクリートの場合、日中に日照によって蓄えられた熱が、夜間になってから室内に放出されるため、却って夜間の方が室温が高くなると言われています。亡くなった5人のほとんどが朝方にかけて亡くなっているのも、こうした見方を裏付けています。
高齢者など体温調節が上手く行えない人に対しては、エアコンなどを積極的に使用して熱中症を予防することは、もはや常識とさえなっているのに、医療機関がこれを全く無視するかの対応を取っていたことに驚きを隠せません。考えたくないことですが、老人医療がビジネスとなってしまい、今回のトラブルが利用されたとしたら恐ろしいことです。警察の厳正な捜査が期待されます。
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