H-2Bロケット打ち上げが直前で延期に
本日午前5時59分、種子島宇宙センターから「こうのとり7号機」を載せたH-2Bロケット7号機の打ち上げが予定されていましたが、2段目エンジンの燃料系統に使用されているバルブに異常が見つかったため、打ち上げ4時間前に中止となりました。
問題のバルブは燃料タンクの圧力が高くなり過ぎるのを防ぐため、一定の圧力以上で作動し、外部に圧力を逃がす働きをするものですが、当該部分の圧力が所定の数値にに達せず、打ち上げに支障が出ると判断されたことにより中止に至ったものです。機体の製造を行っている三菱重工によれば、バルブはH-2A、H-2B共通で使用されていますが、このようなトラブルは初めてだと言うことです。
発射前に異常が見つかったことは、不幸中の幸いでしたが、製造段階や組み立て段階で発見できなかったことは残念です。バルブのトラブルと言えば、我が国の宇宙開発を取り上げたドラマの「下町ロケット」では、ロケット組み立て段階でのバルブの洗浄の不備で、打ち上げに失敗してしまう設定でしたが、今回のトラブルはこのフィクションを地で行く格好です。
宇宙ロケットは多くの部品の集合体で、その内の1個でも不具合があると、打ち上げそのものが上手く行きません。原因究明には最短でも1週間程度を要する見込みですが、この際、問題点を徹底的に洗い出して、次回の打ち上げを成功させて欲しいものです。
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