イージス艦あたごがSM-3ブロック1Bでの迎撃実験に成功
防衛省は12日、イージス護衛艦「あたご」が現地時間の11日にハワイ沖でSM-3ブロック1Aの発射試験を行い、標的ミサイルを迎撃することに成功したと発表しました。
海上自衛隊は保有する6隻全てのイージス護衛艦に弾道ミサイル防衛機能を持たせていますが、SM-3を発射する能力を備えているのは「こんごう型」の4隻のみで、より新しい「あたご型」2隻については探知のみで発射能力は持たせていませんでした。しかし、北朝鮮が建て続けに弾道ミサイルを発射する事態になり、4隻では対応しきれなくなったため、「あたご型」の2隻を改修して発射能力を付与することになっていました。「あたご」の成功を受け、次は2番艦の「あしがら」が発射試験を行うことになります。
今回の発射試験の成功を受けて弾道ミサイルの迎撃機能を持つイージス自衛艦は5隻となりました。尚、「こんごう型」は初期型であるSM-3ブロック1A、「こんごう型」は当初は改良型であるブロック1Bですが、再度改修してブロック2Aに対応することになっています。これはブロック2Aの開発が迎撃実験の失敗などで遅延し、実戦配備が遅れているためです。また、現在建造が進められている「まや型」2隻は当初からブロック2Aを搭載する計画となっています。
今回「あたご」が発射試験に成功したSM-3ブロック1Bは、本体は1Aのままとなっていますが、弾頭の赤外画像センサーを2波長としてオトリなどの識別能力を向上させると共に、推力可変型とすることで軌道変更範囲を拡大し、迎撃能力を向上させたものです。
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