浜松城天守曲輪に櫓の存在を確認
今朝は、枕元の温度計がこの秋初めて19℃を割り込んで冷え込みを感じましたが、ホットニュースです。
昨日取り上げました浜松城の発掘に関するニュースですが、今朝の中日新聞に掲載されていました。発表によれば、浜松城東南隅に平らな形の石が複数発見され、櫓の礎石とみられるというもので、櫓の規模は最大で南北10メートル、東西7メートルほどとしています。
礎石と思われる平らな石で、7月の段階で地表から2メートルの場所で見つかっていました。当初から見学者の間から礎石ではないかとの声が上がっていましたが、今回始めて公式に礎石とみられると発表されました。
想定される櫓の位置ですが、上図右下の赤く色付け下部分です。 (実測図は浜松市文化遺産デジタルアーカイブより)
浜松城天守曲輪の断面の模式図です。今回見つかった礎石は当時の地表面に置かれていますが、その上に2メートル以上の石垣が積まれていました。すると礎石は石垣の外側に置かれたことになります。石垣の幅をもっと広げて直接石垣の上に櫓を建てることもできた筈ですが、何故そうしなかったのか。ひとつの可能性としては石垣の外側の地面に直接置くことで、耐震性を高めたことが考えられます。
これは姫路城西の丸にある百間櫓ですが、一部が石垣から外部に張り出した形になっています。もしかしたら、浜松城の櫓もこうした形式を取っていたのかも知れません。何にしてもさらなる調査が待たれます。
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