現実の「おみやさん」が事件を解決
「おみやさん」は、石ノ森章太郎氏の漫画を原作にしたテレビドラマで、渡瀬恒彦演じる主人公が迷宮入りした事件を解決していくストーリですが、現実の12年前の事件の容疑者が逮捕される出来事がありました。
事件を解決したのは、9年前に警視庁捜査1課に設けられた長期未解決事件を専門に捜査する「特命捜査対策室」で、今年の1月からこの事件の捜査に着手していました。事件は当時11か月の女児が頭部を負傷して病院に来院し、その後死亡したもので、当時から事件性が疑われていました。養父に事情を聴いたところ、高さ40センチのこたつの上から自分で落ちたと説明していました。当時は、それで実際に傷ができるかが究明できずに立件は見送られていました。
ところが、その後幼児の虐待事件についての研究が進み、虐待と負傷についての関係が解明される状況になって来ていました。捜査員が、この事例について複数の専門家に照会したところ、その高さでできた傷とは考えられないとの回答を得たため、容疑者から改めて事情を聴いたところ犯行を自供し、逮捕に至ったものです。
実際にこのような事件が明らかになると、埋もれたままの殺人事件が一体どれだけあるのか心配になります。我が国では、警察が取り扱う死体に対する司法解剖の割合が数パーセントしかなく、多くの事件が見逃されていると以前から指摘されています。この際、司法解剖の実施率の向上が必要ではないかと考えます。
今回の事件とは直接関係ありませんが、京都府警本部です。
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