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2018年12月15日 (土)

東名あおり運転事故に判決

昨年6月、東名高速で親子4人が乗ったワゴン車を追越車線上に停止させ、後続車が追突するきっかけを作った男の栽培員裁判で判決があり、求刑23年に対し懲役18年が言い渡されました。裁判では検察側が被害者の車を危険な追越車線上に停止させた行為を危険運転としたことに対し、これを認めませんでした。

危険運転致死傷罪では危険運転に当たるケースを規定しますが今回の事件では以下の条文が相当します。

人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

検察は高速走行中から停止に至らせる行為が、「重大な交通の危険を生じさせる速度」と解釈したものですが、裁判官は停止した状態は運転に当たらないと機械的に判断してしまいました。実はこの解釈は法律家においては広く支持されているようです。しかし、高速道路において渋滞や故障などで停止した車両に追突する事故は多発しており、停止表示板の設置が義務付けられているほどです。

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つまり、国が高速道路上、ましてや追越車線上に停止する行為は危険極まりないと認めたからこそ、停止表示板の携行、及び設置を義務付けた筈です。しかも被告が進路を妨害し、直前で停車しなければ、被害者の車両が停止することはなく、その原因を作ったのが被告が運転する車両でした。であるならば、これを危険運転と言わなくて何と言うのでしょう。

現在の危険運転致死傷罪の最高刑は懲役20年で、過去に最高刑が認められています。今回は、他の犯罪行為との併合で23年が求刑されましたが、最高刑が下されるべき犯行だと思っていましたので、この量刑には大変失望しました。また、このような悲惨な事故が起きながら、未だにあおり運転が根絶されない状況を見た時、危険運転致死傷罪の構成要件の見直しと、最高刑の引き上げ、運転免許証の再取得禁止が必要ではないかと考えます。

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