丸亀城の崩落石垣修復工事がスタート
昨年10月の大雨で崩落した香川県の丸亀城の石垣について、緊急修復工事がスタートしたようです。丸亀城では以前から石垣の孕みが確認されており、修復工事に入る矢先に大雨に見舞われ、下の写真に写っている大半が崩落してしまいました。
昨年5月に撮影の丸亀城南西側の石垣です。
今回の緊急工事は本格的な修復工事に備えて、崩落した石垣の撤去や新たな崩落の防止を図るのが目的です。工事は三つに分かれて行われ、その1として、崩落した石垣の撤去と崩れ残って不安定になっている石垣の除去工事です。その2として、崩れた斜面に防水シートを設置したり、排水路を設けて新たな崩落が起こらないようにする工事です。その3は崩れた斜面を削ってモルタルを吹き付けたり、崩れた石垣周辺の石垣にネットをかけて補強する工事です。緊急工事の総額は9396万円で原則として3月末までの予定ですが、市議会で予算の繰り越しが認められれば、梅雨入り前の5月末まで行われる見込みです。
崩れてしまった石垣の総個数はおよそ6000個に上り、修復完了まで5年、工事費35億円が見込まれています。2011年の東日本大震災で被災した福島県白河市の小峰城は今月末に石垣の修復工事が完了予定ですが、修復に8年を要しています。小峰城の修復で培われた修復技術は丸亀城や熊本城の修復に生かされることになっていますので、少しでも工期が短縮できればと思っています。
同じく修復が終わった御三階櫓です。
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