T-4練習機が全機飛行停止、ブルーインパルスも
本日浜松エアパークで開設20周年の記念イベントがあり、T-4練習機が航過飛行をすることになっていましたが、昨日になって突然中止が発表されました。理由は都合により、と言うことでそれ以上の詳しい説明はありませんでした。
ところが後になって、その理由が明らかになりました。その訳とはT-4に搭載しているF3-IHI-300Bエンジンに不具合が見つかったからです。報道によれば、今月2日青森県三沢基地のT-4が離陸して飛行中に右エンジンの異音と振動を感じたため、緊急着陸して調査したところ、タービンブレード1枚が破損し、内部が損傷しているのが見つかりました。エンジンを製造した石川島播磨重工で詳しく調べたところ、エンジンの振動を制御する機能が十分でないことが判り、他のエンジンでも発生する恐れがあるため、改良した部品との交換が必要と判断されたと言うことです。
離陸しようとするT-4練習機です。
F3-IHI-300エンジンです。
空自では事故のあった2日以降、T-4の飛行を禁止したと言うことで、新しい部品と交換できた機体から飛行を再開すると言うことです。T-4は練習機ですが、各部隊の連絡用や、ブルーインパルスにも使用されています。ブルーインパルスは各地の行事で展示飛行を行うことになっていましたが、全機交換までに時間がかかることから6月2日までの予定を取り消しました。
F3-IHI-300エンジンは量産が開始されてから30年以上が経過していますが、これまで今回のような不具合は発生しておらず、今回の不具合が設計上の問題なのか、加工上の問題なのかが気になります。ブルーインパルスは毎週のように終末には各地に出掛けてアクロバット飛行を披露して来ましたが、エンジントラブルによる事故がなくなくて本当に良かったと思います。また、T-4練習機自体もこれまで機体トラブルによる墜落は発生しておらず、今回も緊急着陸してパイロットが無事生還できたのは何よりでした。
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