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2019年7月31日 (水)

野球指導者に資格制度を

高校野球の宮城県地区予選決勝で、最速163Kmの快速球を投げる大船渡高校の佐々木投手が監督の判断で、試合への出場を見送り世間を驚かせました。国保監督は佐々木投手のけがを心配したとコメントしましたが、具体的な状況については言及を避けました。登板回避について、評論家の張本氏は無理してでも投げるべきだったと持論を展開しましたが、これでは間近でつぶさに選手を見てきた監督の立場がありません。投げられる状態であれば、継投策やリリーフでの起用もあったのでしょうが、強打者でもある佐々木選手が内野手でも出場しなかったことが事態の深刻さを物語っていたのではないでしょうか。この点に言及したのは元巨人のピッチャ―だった槇原氏ですが、流石だと思いました。

高校野球については、以前から投球過多による疲労やけがの問題が指摘され、新潟県では昨年に球数制限の規定を設けましたが、その後撤回に追い込まれています。高校野球は新聞社や放送界にとって格好の催しとなっているためか、開催時期の妥当性や投手の疲労の問題などが選手の健康面を十分考慮されないまま今日に至っています。また、多くの選手が故障によって選手寿命を終えている実態も放置されて来ました。そんな高校野球についてびっくりする記事がNHKのWeb版に載っていましたので紹介します。

タイトルは「トミー・ジョーンズ手術、4割が高校生以下」です。トミー・ジョーンズ手術と言うのはピッチャーの故障した肘のじん帯を移植によって再建するもので、最近ではエンゼルスの大谷投手も受けています。プロで長年投げることで肘が酷使され、鍛えられたはずの、じん帯を損傷してしまう訳ですが、そんな人生を左右しかねない手術を高校生はおろか、小学生も含まれると言うから驚きです。体が出来上がっていない少年の場合、変化球を多投することによって骨が曲がってしまう障害が発生することから、中学生以下での変化球の投球はすべきでないとの意見がありますが、現状は全く野放し状態になっているようです。以下NHKの記事からの引用です。

~ 群馬県館林市にある慶友整形外科病院は「トミー・ジョン手術」を行う国内でも有数の病院で、これまでプロ野球選手を含めおよそ1200件の手術を行っています。

このうち、10年以上にわたって600件以上の手術を行ってきた古島弘三医師が、担当した患者を分析したところ、高校生以下の子どもがおよそ4割を占め、中には小学生もいたことが分かりました。

古島医師は「骨ができあがっていない子どもの時期に休まずに投げすぎることで、ひじを傷めるリスクがどんどん高くなる。予防をすれば必要のない手術であり、指導者が絶対にけがをさせないというように意識を変える必要がある」と話しています。 ~

実に驚くべき話です。多くの野球指導者は選手の健全な育成ではなく、試合に勝つことを目的として選手を指導しているようです。指導者の立場にもよりますが、結果が求められると言うことがあるのかも知れません。しかし、将来にわたって活躍できたかもしれない少年が、目先の1勝のためにスポーツ人生を棒に振って良い訳がありません。プロ野球を参考にして出発したJリーグではコーチや監督に資格制度を取り入れています。資格取得のためには各種の講習を受けねばならず、その中には医学に関する項目もあります。翻って野球界ですが、このような資格制度は見当たりません。プロ野球選手OBや社会人野球、高校野球のOBが当たっていますが、指導者のとしての資質については野放しです。これでは不適切なトレーニング、起用法も規制の手が及びません。一刻も早く、資格制度を取り入れ、第三者が検証して年齢や体の発達に見合ったトレーニング、プレーを行う仕組みが必要ではないかと感じました。

 

 

 

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