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2019年7月 2日 (火)

キングソロモンの法則

アマチュア無線では、電離層による反射を利用して遠距離通信を行っています。電離層は高さによっていくつかの層に分類されますが、一番特徴的なのがE層で、E層が活発化する現象をスポラディックE層、略してEスポと言います。昨日はそのEスポが発生し、16時半頃から19時半頃にかけて北海道方面の局が強力に受信できました。私は50MHzで北海道の局、3局と交信しましたが、北海道の局と一日で3局と交信したのは初めてです。また通常Eスポは比較的短時間で消滅することが多いようですが、昨日は3時間ほど持続しましたので、これも珍しい現象だったようです。

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さてEスポについては、有名なキングソロモンの法則と言うものが存在します。無線に興味のない方は、聞いたことがないかも知れませんが、HF帯、VHF帯の通信を行う人、中でも50MHz帯運用者にとっては忘れられない言葉です。キングソロモンとは、提唱者のアマチュア無線家、栗山晴二氏のコールサインJA1KSに由来しています。栗山氏は50MHz帯での異常伝搬を経験し、体験的にEスポの発生と天候に関連性があるのではと考え、天気図とEスポの発生を検証して、日本列島を温暖前線が横切った時に発生しやすいとする仮説を打ち立てました。これがキングソロモンの法則ですが、地球表面近くの気象現象と何10Kmも上空の電離層の状態との間に相関関係はあり得ないとする考えもあり、今もって科学的に証明されていません。そもそもが電離層自体が目に見えない存在なので、キングソロモンの法則もまた、神秘のベールに包まれていると言ったところでしょうか。

 

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コメント

対流圏(10Km以下の気象現象の起きる場所)と電離圏(熱圏中性大気圏)との関連性は無いとするのが大方の意見です。しかし、激しい上昇気流が成層圏を超えて多少の影響を与えてるのではないか?という意見も一部で見たことがあります。

実際、Blue Jetなどの放電は積乱雲とE層間の話ですから。a1 clubのサイトに『HF電波伝搬資料』として掲載してありますので、Down Loadしてみてください。

投稿: 持丸 博 JA1VJQ | 2020年7月 4日 (土) 23時57分

JA1VJQ 持丸さん、コメントありがとうございます。

最近は宇宙天気予報で、電離層の臨海周波数がネットを通じて知ることができますので参考にしておりますが、やはり突然発生していつの間にか衰退してしまう不思議な現象との思いが消えません。

地上からは想像もできない現象をなんとか解明しようとした栗山氏には、ただただ敬意を表するばかりです。理解できるかは判りませんが、ご教示いただいた資料は参考にさせて頂きます。重ねて御礼申し上げます。

投稿: 雨辰 | 2020年7月 5日 (日) 11時36分

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