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2019年10月 3日 (木)

北朝鮮がまたも弾道ミサイルを発射

昨日午前、北朝鮮が東部の海上から弾道ミサイル一発を発射、ミサイルは高度910Km、水平距離約450Km飛行して島根県沖の日本のEEZ(排他的経済水域)内に着水しました。北朝鮮は今朝の労働新聞に写真を掲載し、SLBM北極星3号だと明らかにしています。この発射に対し、防衛省は当初数を2発としていましたが、その後1発に訂正しています。この件に関し、防衛省が見立てを誤ったとして、GSOMIA破棄の影響を指摘する声がありますが、間違いです。韓国はGSOMIAの破棄を通告していますが、現在はまだ有効ですし、韓国側が日本に対して情報の提供を求めています。

今回の発射場所が、北朝鮮の元山(ウォンサン)近くの海上と言うことで、当然ながら水平線の向こうで、我が国からは直接見ることができない位置関係です。このため、レーダーに映るのは、ある程度高度が上がってからとなってしまいます。従って、レーダーに映る前にブースターが分離されていれば、機影は二つとなりますので、2発発射したと判断することは止むを得ません。これについては、遠く離れた地点から監視している以上、どうしても避けられません。これを防ぐには、なるべく発射地点に近い場所で監視する必要があります。米国は大型レーダーを搭載したミサイル監視艦やミサイル監視用偵察機のコブラボールを保有して、ミサイル発射を監視しています。

Photo_20191003084801

レーダーとミサイルの位置関係はこんなです。地球は丸いため、遠方のミサイルはHの高さにならないと発見できませんし、発見できる位置もL1+L2の合計距離となります。

我が国は、1998年に日本列島を飛び越えたテポドンの発射以来、イージス艦を使ったミサイル防衛を進めて来ましたが、この手の装備に関しては手を打っていません。対処方法としては、イージス艦を現場に近い海域に張り付けておく策もありますが、一定期間で交代させる必要があり、その間2隻を投入しなければならず、負担が増してしまいます。これに対し、ミサイル監視艦であれば、イージス艦よりもはるかに安い費用で建造できますし、発射情報を伝えれば、列島に近い位置から迎撃が可能です。

一部マスコミは北のミサイルは発見しづらい、迎撃が困難と危機を煽るかのような報道をしていますが、ではどうすべきかの視点での記事が見当たりません。北朝鮮は現在、SLBM搭載用の新型潜水艦を建造中と伝わっていますが、対抗策を講じる時期に来ているのではないでしょうか。

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