北遠の山から奈良県と交信
日ごとに春めいて、絶好の行楽シーズンを迎えていますが、今年はコロナ騒動で、気軽に出かけることができません。山歩きなら三密に当たらないので、まあ良いのではと考え、以前から無線機を持って登りたいと思っていた浜松市天竜区にある竜頭山(りゅうとうざん、1352m)に登って来ました。竜頭山はふもとから登ると3時間近くかかりますので、昔は3000m級の山を登る際に、トレーニングの山として登られていました。ところが、上部に南北に連なる林道が作られたため、林道を利用すれば手軽に頂上に立つことができるようになりました。登山を楽しむ登山者は、今でも下から登りますが、手軽に頂上に立ちたいと思う人は、林道をアプローチに使っています。今回は無線をやるのが目的なので、時間を有効に使うため、林道から登りました。
新雪に輝く南アルプスの峰々。右が上河内岳(かみこうちだけ、2803m)、左側が聖岳(ひじりだけ、3013m)、真ん中の黒い山が光岳(てかりだけ、2591m)です。
こちらは同じく新設で雪化粧した富士山です。
林道の駐車場の気温は15℃でした。下界と、そう変わらない温度ですが、山の上では春がゆっくりやって来ます。生えているのはバイケイソウばかりでした。
頂上の一角には東屋があり、登山者の格好の昼食の場となっていますが、こちらは無線をやりたいので騒音を避けるために、稜線の岩場に陣取ることにしました。無線機のスイッチを入れると、430MHz帯で、おそよそ50Km離れている飯田市の局が聞こえましたが、残念なことに交信はできませんでした。気を取り直してダイヤルを回していると、なんと今度は奈良県の局がまるで近所の局のように、強力に聞こえました。信じられない思いで呼びかけると、なんと一回で応答がありました。相手からも強力に受信できているとうれしいレポートをもらいました。相手の局は奈良県山添村(やまぞえむら)にある神野山(こうのやま、618m)山頂からで、直線で178Km離れており、これまでの山頂からの交信距離を一気に更新することができました。
位置関係はこんな具合です。神野山手前には843mの笠取山がありますが、何とか、かいくぐって繋がったようです。使用の地図は国土地理院の電子地図、地理院地図を使用。
その後、静岡市や、三島市、伊豆市の局とも交信出来て、収穫の多い無線登山となりました。
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