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2020年8月18日 (火)

排他的経済水域をめぐり、日韓でトラブル

15日午前5時頃、我が国の排他的経済水域(EEZ)で、海上保安庁の調査船が海洋調査をしていたところ、韓国海洋警察庁の船から「この海域は韓国のEEZだから調査を中止するように」との無線連絡を受け、以後調査船に並走を続けていると言うことです。

排他的経済水域は起点となる領海から200海里(370.4Km)までを指します。太平洋などの、近くに陸地が無い場所であれば、一目瞭然ですが、隣国との距離が近くなると、紛争の種となり、今回、問題となっている東シナ海では日韓、日中、中韓で見解が相違しています。

Photo_20200817211601

問題の海域を図示してみました。 (国土地理院「地理院地図」を加工)

地図にも中間線が引かれていますが、途中で消えています。そこで、韓国の済州島と肥前鳥島から等距離をとって中間線を補足しました。✖印の付近が当初の海域と思われます。中間線で見る限りは、明らかに日本寄りの海域のようです。

実は、中間線について日韓の間で決着していないようなのです。上の図では肥前鳥島を起点としていますが、当初はこの島が非常に小さな岩礁であることから、我が国は国連海洋法条約上の島としての主張をしていませんでした。ですから、その時点では中間線は韓国寄りとなっていたと考えられます。ところが、韓国側が不法占拠中の、同じような岩礁である竹島を起点とする主張を始めたため、対抗上、島としての取り扱いに変更したのです。もとより、我が国の漁場として古くから認識されていましたので、島としての主張をしても良かったのかも知れません。また、正式に島としての手続きを行ったことにより、この領海に侵入した中国漁船を領海侵犯で検挙するなどして実効支配を強めています。

韓国側は肥前鳥島を島とする我が国の主張を認めておらず、そのため今回の行動となったものと見られますが、かつては海面下の暗礁である蘇岩礁を島と主張するなど、韓国側の主張には一貫性が見られません。

 

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